マンション経営の失敗パターン6つ|失敗を避ける準備・成功率を上げる方法

マンション経営の失敗パターン6つ|失敗を避ける準備・成功率を上げる方法

目次1 マンション経営の6つの失敗パターン2 マンション経営で失敗しないための4つの準備3 マンション経営の成功率を上げ … 続きを読む マンション経営の失敗パターン6つ|失敗を避ける準備・成功率を上げる方法


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マンション経営の失敗パターンを学んでおかなければ、適切なリスク対策ができません。
マンション経営を始めるにあたって、失敗を想定して不安になっている方もいるでしょう。

本記事は下記のような方におすすめです。
  • マンション経営に失敗したら借金を抱えるかもしれない
  • そもそも失敗するケースがどのようなものかイメージがつかない

この記事ではマンション経営の6つの失敗パターンを紹介し、失敗しないための準備・成功するマンション経営のコツを解説しています。
最後まで読めば、マンション経営のリスクを理解するとともに、マンション経営成功へのヒントを得られるでしょう。

マンション経営の6つの失敗パターン

マンション経営の6つの失敗パターン

マンション経営で起こり得る6つの失敗パターンを紹介します。

  1.  赤字による借金
  2.  節税効果の低さ
  3.  サブリース契約の一方的解除
  4.  売却益が想定より安価
  5.  修繕積立金の値上がり
  6.  空室・滞納で無収入

事前に失敗パターンを把握・対策すると、リスクを下げてマンション経営をおこなえます。失敗から学び、マンション経営を成功させましょう。

赤字による借金

マンション経営の失敗で赤字を抱える可能性があります。
収益が思ったように出ず税金支払いやローン返済が滞り、借金せざるを得ない状況に追い込まれてしまうためです。
マンション経営により定期的な収入が得られる一方で、マンションの維持コストも必要になります。
収益のシミュレーションや管理が甘いと、借金が膨れ上がる可能性もあるため注意が必要です。

 節税効果の低さ

マンション経営を節税目的で始めたものの、思ったような節税効果が得られないケースもあります。
例えば、相続税を安くするために小規模宅地等の特例を利用すると想定しましょう。

小規模宅地等の特例とは

マンション・アパートの敷地のうち200㎡までの評価額を50%減にする制度です。

ただし、評価額の減額措置には条件があり、マンション経営を始めてから3年以内では相続税の軽減が適用されません。
マンション経営を節税目的で始める方は、適用条件や軽減措置の確認が必要です。

【参考】No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)-国税庁

 サブリース契約の一方的解除

サブリース契約は空室リスク対策に有効とされています。
一方でサブリース会社から一方的な契約解除を受ける可能性があるというデメリットもあります。

サブリース契約とは

所有者がサブリース会社へ物件を貸し、サブリース会社が賃貸人として集客・管理をおこなう契約形態です。所有者には家賃の8〜9割が支払われ、空室があっても全室分賃料を支払ってもらえるメリットがあります。

サブリース会社に依頼して安定した賃料収入が得られる点は魅力的です。
しかし、周辺状況の変化やサブリース会社の経営状態により、サブリース会社から一方的に契約解除ができてしまいます。
一方的にサブリース会社から契約解除されると、賃料収入を得られません。
また管理会社や不動産仲介会社を新しく探す必要があるなど、家主に手間がかかります。

注意

万が一サブリース会社が倒産した場合は、サブリース会社で預かっている賃料を回収できないこともあります。

 売却益が想定より安価

マンションの売却益が想定よりも少なくなるケースがあります。
マンション経営で利益を得る方法は以下の2つです。

・家賃による賃料収入
・マンション売却による売却益

ただし、一般的にマンションの価値は購入時点から年数に応じて下がるため、売却時に想定以下の価格でしか売れない場合もあります。
売却益を当てにしてローンを完済するつもりでも、売却益が想定よりも少なくローンが支払いきれないケースもあるため、売却益でローンが支払いきれないケースも想定しておきましょう。

 修繕積立金の値上がり

修繕積立金の値上がりによって、ランニングコストが支払えなくなり失敗するケースも考えられるでしょう。

マンションの長期修繕計画に合わせて、所有者は修繕積立金を支払います。修繕積立金は、マンションの経年によって値上がりするのが一般的です。

収益シミュレーション時に、修繕積立金の値上がりを考慮していないと、値上がりに対応できない可能性があります。家賃収入で値上がりをカバーできないときは、ローン返済や税金支払いのための貯蓄を切り崩さなければなりません。

 空室・滞納で無収入

マンション経営は入居者がいて、適正に賃料を支払ってもらわなければ収入が発生しません。
特にマンション1室を区分所有している場合は、空室や滞納の影響を大きく受けてしまいます。
その1室が空室または滞納になれば、収入が0になるからです。
空室や滞納対策が万全でなければ、マンション経営に失敗する可能性が大きく上がります。

マンション経営で失敗しないための4つの準備

マンション経営で失敗しないための4つの準備

マンション経営で失敗しないためには、事前準備が重要です。

  1. マンション経営の知識習得
  2. 物件選びの徹底
  3. 初期費用から売却までのシミュレーション
  4. 契約書の確認

マンション経営を成功させるために、事前準備を怠らないようにしましょう。

マンション経営の知識習得

マンション経営の知識を習得してから経営に着手しましょう。
知識がないままマンション経営を始めると、シミュレーションが甘くなり、資金繰りに失敗する確率が上がります。
また、誠意がない不動産会社のいうままに需要のない物件を購入し、全く収益が得られないリスクもあるでしょう。
マンション経営の書籍を読む、または不動産会社が主催するオーナー向けのセミナーに参加する方法もおすすめです。
需要のある物件の条件、またマンション経営で必要な費用についてなど、知識をつけておきましょう。

物件選びの徹底

マンション購入前に、物件の周辺環境やニーズを調査しましょう。
例えば、ファミリー層が多いエリアでは、1LDK以上の広めの間取りが高需要です。
一方で単身向けのワンルームマンションは、ファミリーには手狭で需要がありません。
そのほか駅からの距離やコンビニの有無なども、物件の集客率に関わります。
物件を選ぶ際は実際に現地に足を運び、需要の高い物件を購入しましょう。

初期費用から売却までのシミュレーション

マンション経営する際は、初期費用から売却まで想定したシミュレーションをおこないましょう。
不動産会社でもシミュレーションを出してもらえますが、自分でもわかる限りでシミュレーションすべきです。
どの程度の収益が手元に残り、支払いがいくらなのかをしっかり計算したうえでマンション経営を始めてください。

契約書の確認

マンション管理を不動産会社へ委託する場合は、契約書の内容も確認しましょう。所有者の不動産知識の無さにつけこみ、不動産会社に有利な条件で契約を結ぼうとする不動産会社がいるためです。
法的な知識に自信がなければ、弁護士やほかの不動産会社に相談して内容をチェックしてもらえます。
特にサブリース契約を結ぶ際は、契約解除条項や手数料をしっかりチェックしましょう。

マンション経営の成功率を上げる6つの方法

マンション経営の成功率を上げる6つの方法

マンション経営の成功率を上げるためには、以下6つの項目を徹底しましょう。

  1.  信頼できる不動産会社との契約
  2.  リスク対策
  3.  余裕のある資金計画
  4.  収支シミュレーションの徹底
  5.  サブリース契約の必要性を検討
  6.  保証会社の利用

マンション経営は失敗して借金を抱えるなど、リスクがあります。マンション経営のリスクを下げるために必要なことを実践し、マンション経営を成功させましょう。

信頼できる不動産会社との契約

マンションの管理を不動産会社に委託する場合は、信頼できる不動産会社を選びましょう。
不動産会社のなかには管理ノウハウがなく、実質管理はせずに管理委託料のみ請求しようとする不動産会社もいます。
管理実績や売却時のサポートなどもチェックし、誠実でノウハウに長けた不動産会社を選んでください。

リスク対策

マンション経営にはさまざまなリスクがあります。
空室対策や家賃減額のリスクを避けるには、物件が存在するエリア周辺のニーズに適合した物件選びが重要です。
不動産会社のサポートを受けながら、自分でも足を運んで納得いく物件を購入しましょう。

マンション経営で起こりうる他のリスクへの対策も検討しておきましょう。
詳しくはマンション経営におけるリスクについて解説している記事をご参考ください。

余裕のある資金計画

マンション経営は金融機関からの借入が必須です。その際に頭金を少なくして自己資産を手元に多く残す方もいますが、その場合は毎月の返済額が高額となります。
家賃収入が想定より低く、ローン返済に苦労する所有者もいるため、余裕を持った資金計画を立てると良いでしょう。
また毎月の維持コストもかかるため、ローン返済額や修繕積立金など必要経費を把握して資金計画を立ててください。

収支シミュレーションの徹底

マンション経営を始める前に、収支シミュレーションを徹底しましょう。
空室や滞納が発生した場合のシミュレーションも出しておきます。
税金の支払いなど、手元に残すべき予算を計算しておけば、計画的に収益を使えるでしょう。
不動産会社のシミュレーションも、複数パターン出してもらってください。

サブリース契約の必要性を検討

本当にサブリース契約が必要かどうかも検討しましょう。
サブリース契約は空室対策として有効ですが、集客に問題がない物件ではサブリース契約が必要ないためです。
例えば以下のような条件では、サブリース契約を結ばなくとも、空室リスクは低いでしょう。

空室リスクが低い条件

・新築
・築浅
・都心の物件
・駅近

本当にサブリース契約を結ぶべきか検討し、必要なければ管理委託だけおこなってください。
詳しくはマンションのサブリース契約の概要やリスクを解説している記事をご参考ください。

保証会社の利用

家賃滞納対策として、保証会社の利用もおすすめです。
保証会社が入っていれば万が一滞納があっても、賃料が保証されます。
支払不能となった賃貸人へ訴訟する場合も、保証会社が手続きを代行してくれる点も保証会社のメリットです。

補足

家賃保証会社は賃借人と”保証委託契約”を締結しており、保証料は賃借人が支払っています。家主が委託料などを支払う必要はありません。ただし、永続的に保証を受けられるわけではなく、3か月程度滞納が続くと退去に向けて動き出すケースが多いです。

まとめ

マンション経営に失敗すると、借金を抱えてしまうなどのリスクがあります。
事前に失敗パターンを把握しておき、対策したうえでマンション経営を始めるべきです。
また、マンション経営のパートナーとなる不動産会社選びも重要なポイントとなります。
初めてマンション経営をおこなう方は、信頼できる不動産会社を選びましょう。