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マンションのサブリース契約にはリスクがある!損しないためのリスク対策も解説

目次1 マンションのサブリース契約とは2 マンションをサブリースする7つのリスク3 マンションのサブリース契約でリスクを … 続きを読む マンションのサブリース契約にはリスクがある!損しないためのリスク対策も解説


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マンション経営のリスクに備えて、サブリース契約を検討している方もでしょう。しかし、サブリース契約に関して以下のような悩みを持つ方も多いはずです。

本記事は以下のような方におすすめです
  • 契約解除が自由にできないことが不安
  • 物件売却に支障があるのではないかと不安
  • 入居者審査に携われないことが不安

サブリース契約を検討している方は、リスクを検討してから契約を決めるべきです。
この記事では、マンションのサブリース契約の概要と8つのリスク、リスク対策を紹介しています。
最後まで読み、サブリース契約が本当に必要かを再検討してみましょう。

マンションのサブリース契約とは

マンション売却時のお金の流れを徹底解説!発生するコストもご紹介

マンションのサブリース契約とは、サブリースをおこなう不動産会社が物件所有者から住宅を一括で借り上げする契約です。
借り上げ後は不動産会社が集客し、賃貸借契約上の賃貸人となり賃借人に住宅を転貸します。
家主には家賃の8〜9割が保証され、仮に空室があっても家賃収入が安定しやすいです。
また、管理全般も委託でき、空室時の客付け・退室後の原状回復などもすべて任せられます。
ただし、サブリース契約には次の項目で解説するデメリットがある点に注意しましょう。

マンションをサブリースする7つのリスク

マンションのサブリース契約は、仮に空室があっても賃料が保証されるなどメリットもあります。しかし、リスクやデメリットについても知識をつけておきましょう。

  1. 保証される家賃は直接契約の8〜9割
  2. サブリース契約の解除が困難
  3. サブリース業者からのいきなりの中途解約
  4. 家賃減額
  5. 入居者審査への関与ができない
  6. 売却が困難
  7. サブリース不動産会社の倒産

サブリース契約を結んでからでは、契約解除が難しくなる場合もあります。
事前にリスクを検討したうえで、サブリースすべきか判断しましょう。

1.保証される家賃は直接契約の8〜9割

一般的にサブリース契約で保証される家賃は、家主と入居者が直接契約した場合の8〜9割と言われています。直接契約の家賃が10万円の部屋をサブリース契約すると、家主が受け取れる家賃は8〜9万円です。差額の1〜2万円はサブリース業者の利益となります。

そのため、サブリースは直接契約するよりも収益性が下がってしまいます。
収益性の低い物件でサブリース契約してしまうと、家賃収入よりも諸経費やローン返済の金額の方が大きくなるため、事前にしっかりと収益シミュレーションを行いましょう。

2.サブリース契約の解除が困難

サブリース契約を一度結ぶと、簡単に契約解除ができません。
借主であるサブリース業者は、借地借家法により保護され、簡単に契約解除できないからです。

解約による建物賃貸借の終了

第二十七条 建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する。
【引用】借地借家法(平成三年法律第九十号)

建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件

第二十八条 建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。
【引用】借地借家法(平成三年法律第九十号)

つまり、借地借家法により正当な事由と認められない場合は、契約の解除ができません。そのため、サブリース会社が契約解除に応じてくれないこともあります。

3.サブリース業者からのいきなりの中途解約

サブリース業者側からは、契約解除の申し立てができます。契約の内容によりますが、一般的にサブリース業者は借主であるため、中途解約は可能です。
貸主側から正当な事由なしに契約解除はできません。一方でサブリース業者からの契約解除はできてしまいます。
サブリース契約を急に解除されれば、保証されるはずの家賃、委託した管理業務を遂行してもらえません。

4.家賃減額

サブリース業者から、客付けのために家賃減額交渉、更新時に家賃の減額を打診されることがあります。
客付けがうまくいかないときや、入居者が高額の家賃を理由に退室する場合に、家賃減額を提案されるケースが多いです。
家賃減額を受け入れると、振り込まれる収益は所有者が想定している収益を下回ります。

5.入居者審査への関与ができない

サブリース契約後は、入居者審査などもサブリース業者がおこないます。そのため、オーナーが入居者審査に関与できず、属性の悪い入居者が住むこともあるでしょう。

入居者の属性

支払い能力・勤務先・勤続年数・保証人の有無などの個人情報のことです。審査の際に、しっかり家賃を払ってくれる人なのかを見極めるために使用します。

一般的な管理委託契約や、家主と入居者の直接契約の場合は、家主が入居者の入室可否を判断できます。しかし、サブリース契約では、契約上の賃貸人はサブリース業者となるため、入居者審査に関与できません。

6.売却が困難

サブリース契約を解除しなければ、オーナーは自由に売買先を選べません。
サブリース会社が契約解除を拒否し、最終的に物件を仲間内の不動産会社へ売却させようとしているケースもあります。または、自社でサブリースしている物件を相場以下の金額で買い叩こうとしているケースもあるでしょう。
また、サブリース契約を結んだまま物件を売却しようとした場合、買い手自体が見つからないこともあります。

7.サブリース不動産会社の倒産

サブリース契約を結んだ不動産会社が、急に倒産するリスクもあります。
サブリース契約では、不動産会社に家賃の集金などもすべて委託するため、家賃の回収が困難です。
契約上で保証されるはずの賃料や敷金なども、家主の元へ戻りません。
訴訟で回収できることもありますが、時間と手間がかかります。

マンションのサブリース契約でリスクを避ける方法

マンションのサブリース契約のリスクは、以下の方法で回避できます。

  1. サブリース必要性の再検討
  2. 信頼できるサブリース契約先の選定
  3. 収支シミュレーションの徹底
  4. 賃料相場の調査
  5. 維持費の調査・確認

サブリース契約は、空室でも家賃が保証されるため、メリットを感じるオーナーの方も多いでしょう
しかし、リスク回避策を取れなければ最終的にオーナーが損するケースもあります。

サブリース必要性の再検討

そもそもサブリースする必要があるかも検討しましょう。
人気エリアにある空室リスクの低い物件を所有しているなら、空室期間は長期化しにくいです。
客付けや物件管理を不動産会社に委託すれば、サブリース契約する必要はないでしょう。
再度、本当に自身の物件にサブリース契約が適しているか考えてみてください。

信頼できるサブリース業者の選定

マンションのサブリース契約でリスクを避けるには、信頼できるサブリース業者を選ぶ必要があります。
サブリースの実績が多く、また経営基盤がしっかりしている会社を選びましょう。
経営基盤が脆ければ倒産の危険があり、また実績がなければ集客ができません。管理がずさんで、入居者からのクレームに発展するケースもあります。
しっかりしたサブリース業者を選ぶことで、家主の負担を減らし、安心して物件管理などを任せられます。

収支シミュレーションの徹底

サブリース会社を選ぶ際には、収支シミュレーションをしてもらえます。
1社に絞らず、多数の会社にシミュレーションを出してもらいましょう。
複数のサブリース会社を比較、検討したうえでサブリース会社を決めてください。
同時に契約内容に家主の負担が多すぎる事項がないか、賃料の値下げで想定より収益が低くなるケースはないかを確認しましょう。

賃料相場の調査

所有する物件のエリアの賃料相場を確認しておきましょう。賃料相場から大きく外れていると、そもそも入居者が決まらず、家賃収益が発生しません。
家主の希望額が相場から外れた場合、そもそもサブリース先が見つからないこともあります。家主が高すぎる賃料を設定していると、サブリース業者が入居者を見つけることは難しいです。入居者が見つからなければ、サブリース業者が手出しで家主に家賃を支払わなければなりません。
そのため、サブリース業者は賃料相場から逸脱している物件では契約を結んではくれません。サブリース業者を見つけるためにも、賃料相場の確認は必ず行いましょう

維持費の調査・確認

物件の維持費を調査しましょう。
マンション経営は買えば終わりではなく、定期的な修繕やメンテナンスが必要です。
新築マンションは、高額ですが維持費はほとんどかかりません。一方で中古マンションは価格が手頃ですが、維持費が高額になるケースが多いです。
マンションの購入前にどの程度メンテナンスが必要か、どの程度維持費がかかるのかをしっかり検証しましょう。

まとめ

マンションのサブリース契約は、賃料保証を受けられる点が魅力です。また、初めてのマンション経営で管理や集金などを委託できる点も利点でしょう。
しかし、サブリース契約は解除が難しく、売却先を自由に選べないなどのリスクもあります。
サブリースの必要性を検討したうえで、サブリース契約を結ぶ際は信頼できる不動産会社を選ばなければなりません。
空室リスクの備えとして、信頼できるサブリース契約先を探している方もいるでしょう。まずは、複数のサブリース業者に相見積りを依頼するのがおすすめです。見積りを依頼したサブリース会社の中で、信頼できるサビリース会社を探しましょう。