中古マンション投資に興味があるものの、リスクが気になる方もいらっしゃるでしょう。
投資で失敗しないためには、原因を知って対策をおこなうことが重要です。
本記事では、中古マンション投資で失敗する原因や対策方法を紹介します。
中古マンション投資の種類
中古マンション投資には下記の種類があります。
まずは、それぞれの投資の違いを把握しておきましょう。
・区分マンション投資
・一棟マンション投資
区分マンション投資
区分マンション投資とは、マンションを部屋単位で購入して運用する方法です。
対象はワンルームマンションやファミリー向けマンションなどで、下記のメリット・デメリットがあります。
[メリット]
・初期費用が低いため初心者でもはじめやすい
・流動性が高く売却しやすい
・複数の物件を所有して分散投資ができる
[デメリット]
・空室や家賃の滞納があると収入がゼロになるリスクがある
・専有部分以外は自分の意志でコントロールできない
一棟マンション投資
一棟マンション投資とは、マンションを一棟ごと購入して全室を賃貸して運用する方法です。
一棟マンション投資には、下記のメリット・デメリットがあります。
[メリット]
・複数の部屋があるため家賃収入がゼロになるリスクが低い
・土地を所有することで長期の運用でも土地の資産価値が残る
・大きな資産を形成できる
[デメリット]
・多くの初期費用が必要になる
・地震や火災が発生したときに大きな損害が生じるリスクがある
中古マンション投資で失敗する理由
中古マンション投資で失敗する理由として下記のようなケースがあります。
・修繕費(維持費)の見積もりが甘い
・空室が続く
・維持費が高い
・入居者同士のトラブルが多い
・管理会社の対応や管理が悪い
・詳細を確認せずにサブリース契約をした
修繕費(維持費)の見積もりが甘い
中古マンションでは修繕費の見積もりが甘いと、修繕が必要になったときに思わぬ出費が発生して支払いの負担が増えるリスクがあります。
入居者の過失で故障した設備の修繕負担は入居者が負いますが、経年劣化や自然損耗による修繕負担はオーナーです。
修繕は共有部分については管理組合、専有部分はオーナーがおこなうことになっているため、区分マンション投資においても修繕費の負担は必要です。
また管理組合で積立をおこなう修繕積立金は専有部分には利用できません。
空室が続く
マンション投資では空室が発生すると、次に入居者が見つかるまでの間は家賃収入が入りません。
区分マンション投資であれば収入は0円となり、一棟マンション投資でも複数の空室が生じると収入は大幅に減ります。
さまざまな事情で空室になるリスクはどこのマンションにもあるため、空室リスクに備えるためにも需要の高いマンションを選びましょう。
入居者同士のトラブルが多い
入居者同士のトラブルが多いマンションは入居者の居住期間が短くなりやすく、安定した家賃収入が見込めません。
例えば、「防音性が低く騒音トラブルが頻繁に発生しているマンション」だと、建物に問題があるため同じ問題を繰り返す可能性があります。
またトラブルのもとになる入居者がいる場合も、他の入居者が退去する原因となります。
管理会社の対応や管理が悪い
マンション投資で失敗する理由として、事務管理や清掃業務などを委託する管理会社の対応や管理が悪いケースが挙げられます。
管理会社は空室対策や経営上のリスク管理をおこなうことも重要な業務です。
入居者から家賃滞納が発生した場合は、オーナーに代わって速やかに回収をおこないます。
これらの業務が徹底されていない場合、空室が続くことや家賃収入が安定して得られないことで支出が収入を上回る可能性があります。
詳細を確認せずにサブリース契約をした
サブリース契約とは、サブリース会社に一定の手数料を支払う代わりに、空室でも家賃収入が得られるサービスです。
空室時の対策としては有効ですが、入居者がいる場合は本来得られる家賃収入が減ります。
もともとサブリース契約を視野に入れた中古マンション投資なら問題ないですが、途中からサブリース契約に変更する場合は、当初の予定よりも収入が減って失敗に終わる可能性があるでしょう。
中古マンション投資で失敗しないための対策
中古マンション投資で失敗しないためには原因に応じた対策をしましょう。
具体的な対策方法を解説します。
・最初は区分マンション投資から始める
・利回りよりも需要の大きさで選ぶ
・コストをできるだけ削減する
・適切な不動産管理会社に変更する
・利益が見込めない場合は早めに売却する
最初は区分マンション投資から始める
中古マンション投資で失敗しないためには、比較的リスクが小さい区分マンション投資から始めましょう。
区分マンション投資は一棟マンション投資に比べて少ない資金で購入ができるため、金融機関からの融資も受けやすい特徴があります。
また金額が安く買い手が多いため、手放すときは売却しやすいこともメリットです。
区分マンション投資で安定した収入が出せるようになったら、複数の区分マンションや一棟マンションの投資を視野に入れるとよいでしょう。
利回りよりも需要の大きさで選ぶ
中古マンション投資では、利回りの大きさよりも需要の大きさの方が重要です。
利回りとは投資金額に対する収益の割合のことで、新築マンションに比べると購入金額が安い中古マンションは利回りが高くなります。
しかし、利回りが高くても空室が続いて家賃収入が入らなければ意味がありません。
利回りが少々低くても、「駅から近い」、「公共施設が近い」など、利便性が高く需要が見込めるマンションの方が安定した収入を見込めます。
コストをできるだけ削減する
マンション経営のランニングコストは税金のように固定されているものもありますが、下記のような支出は減らすことができます。
・入居者募集の広告費を削減する
・経費を適切に計上する
・金利が低いローンに借り換える
入居者募集については、仲介会社や管理会社に依頼して見つかった場合に手数料が発生します。
一方で、自身のホームページやSNSなどで入居者を探す場合は、手数料はかかりません。
また経費を適切に計上して税金を減らすことや、金利が低い金融機関にローンの借り換えをおこなうこともコスト削減につながります。
適切な不動産管理会社に変更する
空室が長く続く場合や管理費用が高い場合は、不動産管理会社を変更する方法もあります。
不動産管理会社を変更する場合は、解約手続きをおこなう前に新しい管理会社を選定しましょう。
先に解約をおこなうと、新しい管理会社が見つかるまでの管理がおろそかになりやすいため注意が必要です。
また、不動産管理会社を変更することで問題が改善するのかも十分に検討しましょう。
例えば、立地がよくないという問題を抱えているマンションだと、空室が続いても管理会社だけの責任とはいえません。
まずは、マンションが抱えている問題点を整理し、改善が見込める場合は不動産管理会社の変更を視野に入れましょう。
利益が見込めない場合は早めに売却する
マンション経営で継続的な利益が見込めない場合は、早めに売却して赤字額を小さく抑えることも大切です。
売却をおこなうことで余分なコストが発生しますが、収益が見込める他のマンションに新たに投資をおこなうことで長期的にみると十分に回収できます。
ただし、ローンが残っているマンションを売却する場合に、売却額でローンの残債を完済できない場合は追加で資金を用意しなければなりません。
売却を検討する場合は査定を依頼し、大まかな予想売却金額を確認して売却が可能か確認しておきましょう。
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まとめ
中古マンション投資で失敗する原因や対策方法を紹介しました。
中古マンション投資で安定した収入を得るためには空室対策が重要で、築年数が古い物件の場合は修繕費や維持費などの支出も考慮しなければなりません。
需要が大きく空室リスクが小さいマンションを選ぶことや、うまくいかない場合は早めに売却をおこなうことも大切です。
中古マンション投資に興味がある方や検討されている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。