不動産投資の失敗例6つ|失敗するオーナーの共通点と成功のコツ

不動産投資の失敗例6つ|失敗するオーナーの共通点と成功のコツ

不動産投資を始めるにあたり、失敗例や成功のコツを知っておくことは大切です。不動産購入には莫大な資金が必要なため、失敗すると借金や破産リスクがあります。この記事では、不動産投資の失敗例を6つと失敗する人の共通点、成功するコツを5つ紹介しています。


この記事は約9分で読み終わります。

不動産投資を始めるにあたり、失敗例から失敗の理由や回避策を知ることは非常に大切です。しかし、初めての不動産投資で知識がまだなく、不安を抱えているオーナーも多いでしょう。

この記事はこのような方におすすめです。
  • 不動産投資は失敗も多いと聞いて不安、回避策が知りたい
  • 実際にあった不動産投資の失敗事例を集めたい
  • 不動産投資を成功させる方法がわからない

本記事では、不動産投資の失敗事例6つと失敗したオーナーの共通点、成功のコツを5つ紹介します。最後まで読むことで、不動産投資の失敗事例から、成功のコツまですべてわかるでしょう。

不動産投資の失敗例6つ

不動産投資における失敗例を6つ紹介します。

  1. 新築マンション投資で借金を抱えた事例
  2. 節税のためと経費を使い込みローン返済ができなくなった事例
  3. 家賃滞納で物件売却に追い込まれた事例
  4. 空室率の高さから経営が成立しなくなった事例
  5. 不動産会社の言うまま粗悪な物件を買ってしまった事例
  6. ローンの繰上げ返済によって経営が成り立たなくなった事例

失敗例をもとに、不動産投資での失敗を防ぐ対策を考えましょう。

新築マンション投資で借金を抱えた事例

新築マンションを購入したものの、想定よりも利益が出ずに借金を抱えるオーナーもいます。新築であり条件も良いと投資に踏み出したものの、想定よりも維持費が高く手元に残る現金がショートしてしまい、物件を手放すという事例がありました。

物件を売却してローン返済と考えましたが、周辺環境の変化もあり土地価格が下落、最終的に想定した金額よりもかなり低い金額での売却となり、借金をしてローンを完済する結果となりました。

節税のためと経費を使い込みローン返済ができなくなった事例

節税のためと思い何かと経費を使いすぎたことで、最終的にローン返済がままならなくなった事例もあります。確定申告をする際は、不動産で得た収入から経費を差し引いて申告します。

そのため物件オーナーは、経費が多ければ申告書上で赤字になるため税金が安くなると思い、経費を使いすぎてしまいました。

不要なメンテナンスや内覧のためと称して車を購入するなどした結果、手元に残る現金がほぼないという結果となり、物件を売却せざるを得なくなりました。

家賃滞納で物件売却に追い込まれた事例

ワンルームマンション経営をしていたオーナーが、入居者の家賃滞納によって物件を手放した事例もあります。

オーナーはワンルームマンションを1室のみ所有していたため、滞納によって無収入となり、自己資金を切り崩してローンを返済していました。
家賃保証会社の利用などもしておらず、連帯保証人にも連絡がつかない状態のため、何か月も家賃が入ってこない状態だったそうです。

法的に争い、最終的に退去してもらえましたが、支払い能力のない入居者から家賃の回収はできず、最終的に物件を手放すことを決意しました。

賃貸物件は入居者がいれば収入が入ると思われがちですが、家賃滞納が発生すると収入は入りません。家賃滞納対策として、保証会社の利用なども検討すると良いでしょう。

保証会社とは……?

万が一賃借人が家賃を滞納した際に、代位弁済してくれる会社です。数か月滞納が続く場合は、法的手続きの代行なども依頼できます。

空室率の高さから経営が成立しなくなった事例

マンション経営を始めたものの空室率が高く、経営が成立しなくなった事例もあります。地域のニーズと物件の条件が合致しておらず、客付けが思うようにいかなかった結果、常に空室率が3〜4割となってしまいました。

収支シミュレーションの際に、満室のみを想定していたため資金計画が崩れ、経営を続けることが難しい状態となりました。

賃貸マンション経営のシミュレーションを実施するときは、空室リスクにも備えなければなりません。対策として、空室時も家賃を保証してもらえる代わりに賃料の15%程度を管理会社に支払うサブリース契約があります。ただしサブリース契約にはリスクがあるため、本当にサブリース契約をすべきかどうかは慎重に判断しましょう。

詳しくはサブリース契約の概要やリスクについて解説している記事をご参考ください。

不動産会社の言うまま粗悪な物件を買ってしまった事例

不動産会社に言われるがまま粗悪な物件を買い、借り手もつかず投資に失敗した人もいます。

オーナーは不動産会社の言うままに、中古ワンルームマンションを購入しました。価格も安いため、さほど負担にならないと考えたそうです。
しかし、いざ買ったあとに物件が老朽化していることが発覚し、メンテナンスだけで数百万円の出費となりました。
さらに条件が悪い物件であったため入居者も決まらず、何か月も無収入の状態となり、収益も出ないまま手放す結果になりました。

ローンの繰上げ返済によって生活が成り立たなくなった事例

早くローンを返済したいと思い、繰上げ返済をしたものの、最終的に資金がショートして、マンション経営に失敗した事例もあります。

オーナーは金利負担を減らすために、入ってくる収益のほとんどを返済に回していました。
当時不動産経営について相談していた不動産会社の担当から、金利負担を減らすべきといわれたためです。
当時、子供はおらず共働きだったため、繰上げ返済に支障はなかったものの、経営開始から2年後に奥様が妊娠し、退職する運びとなりました。
妊娠・出産を控えて貯金残高がほぼなくなっていることに気づきましたが、収入はオーナーの勤める会社からの給与と家賃収入しかありません。
結果的に生活費にも困窮する状態となり、購入したマンションを手放すことになりました。

不動産投資に失敗する人に共通する3つのこと

不動産買取希望者必見!優秀な営業マンを見極めるコツを解説

不動産投資に失敗する人に共通する3つの事項を紹介します。

  1. 営業マン任せ
  2. 不動産投資の知識不足
  3. 目先の現金にとらわれる

どんな人が不動産投資に失敗するかがわかれば、リスクを回避できます。
事前に不動産投資の失敗について知識をつけましょう。

営業マン任せ

不動産投資について勉強せず、営業マン任せにすると不動産投資に失敗する傾向にあります。営業マンに粗悪な物件を買わされたり、不動産会社に言われるがままに繰上げ返済してしまったりする可能性があるからです。

不動産投資の知識不足

不動産投資の知識が不足していると、収支シミュレーションが甘くなったり、不動産会社に騙されてしまう可能性があります。投資の知識をつけておけば、自分の目で物件を見て購入するマンションを決め、収支のバランスを見ながら経営判断ができます。
一方で、何も知識がない人が不動産投資を始めると、悪徳な不動産会社に体よく扱われるリスクがあるため、注意しましょう。

目先の現金にとらわれる

目先の現金にとらわれ「経費は使った方が良い」といって現金を使い込んだり、将来への貯金を忘れる人は不動産投資に失敗します。
不動産投資は売却を含めて長期的な目線で考えなければなりませんが、目先の現金にとらわれると、毎月入ってくる家賃収入を考えなしに浪費しかねません。
最終的に滞納や空室が発生した際に収入が減り、ローン返済が遅滞したり、最悪の場合は物件を手放す結果となる可能性があります。

失敗例に学ぶ不動産投資成功のコツ5つ

アパート経営の引き継ぎを徹底解説!売却か引き継ぎの判断方法も解説

不動産投資の失敗例をもとに、成功のコツを5つ紹介します。

  1. 事前のシミュレーションを何度も実施
  2. 経費を使う=節税ではない
  3. 物件を選ぶ際は自分で現場へ行って決める
  4. ローン繰上げ返済を無闇におこなわない
  5. 売却タイミングを逃さない

不動産投資で失敗しないためには、先人たちの失敗を活かし、失敗のリスクを下げることが重要です。

事前のシミュレーションを何度も実施

不動産投資を始める前に、何度もシミュレーションを実施しましょう。不動産会社は満室でシミュレーションを出してくるケースが多いため、空室が発生した時も想定して計算し直してください。

何度もシミュレーションしておき、最悪の想定ができていれば、万が一の時のために貯金しておくなどの意識が生まれるはずです。

経費を使う=節税ではない

確定申告で不動産所得を下げるために、経費を使えば良いと考えてはいけません。翌年分の税金は確かに経費申告で減らせる可能性がありますが、経費の支払いに使用する現金はオーナーの資産であり、誰かから支給されるお金ではありません。

「経費を使えば節税になる」は安易な考えであり、行きすぎると手元の現金がショートし、ローン返済に困窮する可能性があります。

詳しくは不動産投資における節税の方法について解説している記事をご確認ください。

物件を選ぶ際は自分で現場へ行って決める

賃貸経営を始める前の物件選びはセールスマン任せにせず、自分で現場へ行って周辺環境などを確認しましょう。セールスマンが「良い物件だ」といっても、実際に現場へ行くと物件条件と地域ニーズがずれていることや、夜道が暗く女性の一人暮らしには向かない、などの欠点に気づく可能性があります。

物件の所在地のニーズと物件の条件、周辺環境は実際に現場を見ないとわからないため、必ず現場へ行って自分の目で物件の情報を調べましょう。

ローン繰上げ返済を無闇におこなわない

不動産会社の言うままに、ローン繰上げ返済を無闇におこなう必要はありません。確かに金利負担は減りますが、現在の生活を逼迫するリスクがあります。

繰上げ返済をしたとしても貯金が全く残らないと、物件のメンテナンスが必要になった場合や不測の事態に対応できません。

売却タイミングを逃さない

不動産の価格は、想定したよりも早く下落することがあります。周辺環境が変化したり、物件の入居率が低かったりすれば、希望価格での売却は難しいでしょう。

そのため少しでも経営に不安を感じたり、空室率が想定よりも高いような場合は、売却も手段の1つです。売却のタイミングを逃すと価格が下がる可能性があるため、なるべく物件が高く売れるうちに売却すると良いでしょう。

まとめ

不動産投資の失敗例は多数ありますが、共通点は不動産投資についての知識がないことや、シミュレーションの甘さです。

不動産投資をこれから始める方は、まず不動産投資の勉強をしましょう。不動産投資の知識があれば、悪質な不動産会社に騙されたり、粗悪な物件を買ったりすることもありません。

万が一不動産経営に失敗したと感じたら、早めに売却も検討しましょう。その際はまず現在の物件価値を把握し、売却後にローン残債が返済できるかの計算が必要です。

イエリーチなら、いつでも無料で所有するマンションの査定が可能です。所有物件の価値を知りたい方は、ぜひご活用ください。