マンションに空室が多い原因を知ろう
まずは、所有しているマンションに何故入居者が集まらないのか、空室の原因を探ることから始めましょう。さまざまな視点で空室の原因を調べ、的確な対処法を選ばなくては、効果は期待できないためです。
立地が悪い、間取りが悪いなど考えられる要素は複数ありますが、可能性の高い原因は家賃と物件の清潔さです。
相場に比べて家賃が高い
物件探しで多くの人が重視する点は、家賃です。周辺の似たような間取りのマンションと比較して、高い賃料を設定していないでしょうか。
高い賃料でも即座に入居希望者が殺到するマンションはありますが、大半が立地や間取り以外の魅力を持っているためです。たとえば最新設備の揃った新築マンションや近年人気のIoT家具つきなど、高額となる明確な理由があれば、多くの注目が集まります。
築年数がある程度経っているマンションや間取り・設備に特徴のないマンションは、相場を超える家賃を設定しても部屋が埋まることはないでしょう。
周辺のマンション相場をよく調査したうえで、適正価格の賃料設定をしましょう。ただし、人気を集めるために極端な値引きをする必要はありません。安すぎる家賃は入居希望者が殺到する反面、共用部の消耗品など維持費に圧迫されて赤字経営となる危険があるためです。
衛生状態に気をつかえていない
引っ越しに手慣れたタイプの入居希望者は、マンションの間取りや使い勝手に加えて衛生面もチェックしています。以下の点はとくに意識して清掃しましょう。
・共用部(廊下・エレベーターなど)
・室内(床のホコリ・虫の死がいなど)
・排水溝の異臭・汚臭
共用部は住民の質も表しているため、トラブルを避けたいとチェックしている人は少なくありません。清掃は行き届いているか、電灯は切れていないか、掲示板やポストはチラシが散乱していないか、こまめに手入れと確認を行いましょう。
室内や排水溝の定期的な清掃も重要です。汚い部屋を借りたいと思う人はいません。清潔な部屋を見てもらえるよう定期的な清掃を心がけてください。排水溝の異臭は長期間入居者がいない場合はとくに発生しやすく、入居希望者側にとって家賃の値下げ交渉ポイントにもなり得ます。
こまかな部分に気をつかえないオーナーは、信用されることもありません。安心して借りられると思ってもらえるよう、できる限り衛生面に配慮しましょう。
入居希望者が内見時に特にチェックしているポイント3つ
入居希望者のニーズに応えるマンションにするには、入居者や入居希望者の要望を理解することが大切です。オーナー側の都合で見るだけではなく、実際に入居する方の目線になって不便な部分や魅力的な部分を洗い出してみてください。
この項目では入居希望者の多くがチェックする3つのポイントについてご紹介します。
部屋に十分な広さはあるか?
単身や学生がターゲットの場合は狭いワンルームでも一定の需要が期待できますが、ファミリー層をターゲットとする物件では、部屋の広さは重要なポイントです。物が増えやすいため広さや部屋数が求められます。
広さがない場合も、収納スペースを多く作ることで魅力的な物件となります。デッドスペースを活用した収納家具やロフトを設置し、狭い空間を上手に使いましょう。
セキュリティ面はきちんとしているか?
セキュリティ面も軽視できないポイントです。オートロック機能やカメラ付きインターホンの導入など、防犯できているかどうかを気にかける人は多くいます。
とくにファミリー層や一人暮らしの女性などをメインターゲット層としているオーナーの方は、マンション経営でセキュリティ面への投資は惜しまないよう心がけてください。
カビ、汚れ、傷はないか
バスルームなど水回りはもちろん、部屋全体のカビや汚れ、傷に注意しましょう。管理が不十分かつ前の住人に問題があった可能性への不安など、ささいなものがマイナスイメージを植え付けます。
入居した場合は自分のものにカビや汚れがつくのでは、と想像してしまうため、内覧を受け入れる前にきちんと清掃や予防を行いましょう。
マンションの空室対策に効果的な3つの方法
マンションの空室を増やさないために、物件そのものの魅力を上げたり、入居者に求める条件を見直したりと複数の視点から改善することが大切です。
空室対策として高い効果が期待できる3つの方法をご紹介します。
リフォーム・リノベーションをする
リフォームやリノベーションは、経年劣化の激しいマンションの空室対策におすすめです。リフォームは、トイレや壁紙など古くなったり故障したりしているものを交換・修繕する工事をさします。対してリノベーションは、和室から洋室への一新や間取りの変更など新たな価値を生み出すための工事です。
手軽に印象を変えたいときは、壁紙の交換がおすすめです。6帖程度の部屋で5万円~6万円ほどとローコストで物件の印象をガラリト変えてくれます。
喜ばれやすい工事は、収納を増やすことです。扉をつけて隠す収納ではなく、あえて見せる収納を取り入れるなどおしゃれな演出もできます。棚は付属家具として提供すると好まれるでしょう。
入居の際にかかる初期費用を値下げする
入居者にとって、敷金礼金や引っ越し費用など初期費用は大きな負担です。近年は敷金礼金を安く抑えた物件や無料としているところも珍しくないため、需要を見て取り入れてみるのも良いでしょう。
または、フリーレントを導入する方法もあります。フリーレントとは入居から最初の数か月の家賃を無料とする方法で、空室解消に即効性を求めるときに便利です。もちろん、トラブルを避けるための工夫が必要となるため、何の対策もなく導入することはやめましょう。
無料化や値下げをし過ぎると、退去時の修繕費について揉めるリスクもあります。
入居条件を緩和する
特定の対象のみを入居可としている物件は、うまく需要とマッチすれば空室率を抑えられますが、合わなければ空室率を上げる原因となってしまいます。
空室が目立つ場合は、思い切って入居条件を緩和することもひとつの方法です。単身高齢者や外国人は入居できる物件が限られているため、受け入れ可能とすると空室対策に効果が期待できます。
他にもペット飼育やルームシェアを許可するなど、条件緩和できる部分は複数見つけられます。すでに入居している住人の理解が必要となる場合もありますが、大掛かりな工事をせずとも、工夫次第で入居したいと思えるマンションにすることが可能です。
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それでもどうすべきか疑問がある場合は
まとめ
マンション経営で多くのオーナーが頭を悩ませることのひとつが、物件の空室状態です。一時的な空室であれば心配する必要はありませんが、長期的な空室が続くときや空室率が高い場合は、なんらかの手を打つべきでしょう。
金銭的余裕がある場合はリノベーションやリフォームが効果的ですが、築浅マンションには不向きです。家賃や入居条件を見直すなど、お金をかけずに実行できる工夫も視野に入れましょう。
まずは、経営するマンションの特徴と入居希望者のニーズを把握することが、成功するためのコツです。