ワンルームマンション投資で儲からないオーナーはどうすればいい?

営業マンに「儲かる」と言われてはじめてみたワンルームマンションの不動産投資ですが、「思うように収益が上がらない…。実際は儲からないのでは?」と感じているオーナーもいるかもしれません。思うように利益が出ないにはいくつかの原因があります。 この記事では、ワンルームマンションの投資で儲からない原因と、その改善方法を紹介します。


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ワンルームマンション投資が儲からない6つの理由

ワンルームマンション投資で失敗してしまう主な理由に、「営業マンの話を鵜呑みにしすぎて見通しが甘かった」というパターンがあります。それでは、どのような点が足りていなかったのか、具体的な原因を確認していきましょう。

①土地勘がない場所の物件に投資した

土地勘のないエリアでワンルームマンションに投資すると、その土地の需要、入居者のニーズへの理解を見誤ってしまうことがあります。実利のない投資になる可能性もありますので注意が必要です。

しかし、土地勘があるからといって地元の物件が投資向きというわけでもありません。ワンルームマンションの投資を考えるなら、人口が多い東京などが向いています。

ただし、同じ東京都であってもエリアによってニーズが異なりますので、投資のための最低限の土地勘は身に着けておく必要があるといえるでしょう。
土地勘のない場所、土地勘はあっても投資に向かない場所に投資していては、収益を思うように上げることはできません。

②空室対策をしていなかった

一棟投資のマンションやアパートは、空室があっても入居があれば収入が発生するため、「家賃収入がまったくない」というケースは少ないです。一方、ワンルームマンション投資は、投資物件が一部屋であることから、空室が続くと家賃収入もそのままゼロになってしまいます。
空室が長期化すると、自己資本でローンの返済を補うほかなくなるため、ある程度自己資金がないとマンションを手放さざるをえません。

長期的な空室を防ぎ入居を促すためには家賃を下げるほか、リノベーションや内装・設備の改修といった対策が必要ですが、いずれにしても費用がかかります。ワンルームマンションが儲からない理由は、空室を考慮した対策がはじめから取られていないことも原因だといえるでしょう。

③家賃保証を信頼しすぎた

不動産投資では、空室でも家賃収入が発生する家賃保証(サブリース)があります。空室時の保証もあるため一見安定しているように見えますが、保証契約開始からずっと同じ家賃収入が保証されない点には注意が必要です。
サブリース会社には減額の権利があり、数年後に減額を要求され、運用が計画どおりにいかないリスクがあるということを把握しておきましょう。

また、契約内容をよく確認せずに家賃保証の契約を結んだ場合も注意が必要です。
免責により家賃が発生しない期間の支払いがなく期待した家賃保証が受けられない」という ケースや、「管理会社からの指示で保証家賃減額を受け入れないと契約を続けられない」といったケースもあります。

家賃保証契約をあまりにも信頼しすぎると、思わぬリスクに直面し、予想した投資結果を出せなくなるかもしれません。

④利回りやコストの計算が甘かった

ワンルームマンションのような金額の少ない不動産投資は、利回りが低いケースが多く、そもそも大きな収益を期待できるものではありません。
一見、表面利回りが良さそうに見えても、あくまで利益を見積もっただけであって、共益費や修繕積立金、固定資産税などを差し引くと実質利回りが想定より低いということもあります。

ほかに、経年劣化によるリフォーム費用、ランニングコスト、金利上昇のリスクもありますが、これらの見積もりが甘い状態で投資をはじめると、失敗する可能性が高くなってしまうでしょう。

⑤節税目的で投資した

ワンルームマンションの投資は節税目的で利用されることもあります。理由は、赤字になっても損益通算ができるためです。しかし、損益通算は収支の赤字が前提です。

損益通算で節税できたとしても、節税額以上の赤字で持ち出しがあると、投資としての目的は果たされません。節税目的ばかりに判断が偏ってしまった場合、それが儲からないワンルームマンションの原因となってしまうでしょう。

⑥管理会社の仕事が良くなかった

不動産投資を行ううえで管理会社選びは重要なポイントですが、重要性を考慮せずに決めてしまうと、儲からないワンルームマンションになってしまうことがあります。

管理会社が行う入退去の対応や物件管理に問題がある場合、入居者の満足度が落ちてしまい、物件価値が低下してしまいます。そういった理由からも、管理会社の質はマンション経営の成否を左右する重要な要素だといえるでしょう。

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ワンルームマンション投資に成功している人の特徴

ここまではワンルームマンション投資における失敗例について紹介しましたが、必ずしもワンルームマンション投資は儲からないというわけではありません。成功者は、リスクを考えた投資方法を実践しています。

①節税効果をあてにしていない

不動産投資に成功している人は、ワンルームマンション投資の代表的なメリットのひとつである「所得税等の節税効果」を、実際にはそこまで期待できないということを知っています。
思うように節税ができるのは、せいぜい登録免許税や仲介手数料などさまざまな費用がかかる初年度だけです。

不動産投資による所得は損益通算できるため、ほかの所得と合算することによって節税効果が期待できますが、損益計算で節税するということは、「すでに赤字になっている」ということだといえるでしょう。赤字のまま投資を続けることに意味はありません。

②ワンルームマンション投資の勉強をしている

ワンルームマンション投資に成功している人は、不動産投資についてよく勉強しています。そのため、買ったら失敗する可能性が高いような物件には手を出しません。

たとえば、人口減少が進んで入居希望者が少ないと思われるような地域でのワンルームマンションの投資です。成功する人は人口の変動、ニーズを見極めて投資を行っています。
入居者が退去したあと家賃の相場が大きく下落するとされている新築のワンルームマンションでも、リスクとメリットをしっかり分析したうえで判断している人がほとんどです。

③下調べやシミュレーションをおろそかにしない

成功している人は、営業マンのセールストークを鵜呑みにすることはありません。信頼できるデータはもちろん、実際に物件に足を運ぶなどして、場所や周辺環境、駅からのアクセス、女性が好む物件かなど、あらゆることをリサーチし、ニーズや利便性を把握しています。

表面利回りだけで判断しないのも成功者に共通する特徴です。費用を考慮した実質利回りをシミュレーションしたうえで、投資対象になるか判断しています。

④ 自己資金を準備している

ワンルームマンション投資は、一棟投資などと比較して利益率が少ないこともあります。フルローンではさらに利益を減らしてしまうため、成功する人は自己資金を準備したうえで投資を行っています

自己資金の準備は空室で収益が確保できなかったときのほか、金利が上がったとき、サブリースで保証が下がったときなど、一時的なキャッシュフローの悪化を穴埋めするのにも効果的です。
また、築年数が増すことで必要になった設備交換や修繕にも活用でき、早めに収益改善を実行することができるでしょう。

【各設備の耐久年数】

10年交換 エアコン、キッチン・浴室・洗面などの水栓
15年交換 給湯器
20年交換 換気扇、換気機能付き浴室乾燥機
25年交換 ガス・IHコンロ
30年交換 ユニットバス・洋式トイレ・モニター付きインターホン

※参考(製品・仕様・使用状況によりことなります)

ワンルームマンションの投資でも、築年数が経過するほど100万円単位の高額な修繕が発生する可能性が高く、これらの出費に備え資金を用意しておく必要があるでしょう。

⑤事前に管理会社の質を調べている

成功している人は、管理会社選びもしっかりしています。管理会社に問題があると、入居者募集の段階からうまくいかないだけでなく、入居者対応もおろそかになり、クレームや家賃回収のトラブルなどにつながりやすくなってしまうでしょう。
成功者は、対応が早く信頼できる会社をリサーチして管理を委託しています。

⑥修繕積立金が値上がりすることを知っている

修繕積立金は、将来的に値上がりすることもあります。ワンルームマンション投資に成功する人は、修繕積立金の値上がり予測も踏まえ、長期的な支払いを考えている人がほとんどです。

修繕積立金については修繕計画にも書いてあるので、ある程度予測して準備しておくことができます。将来の値上がりを想定して、余剰資金を使った繰り上げ返済も考える必要があるでしょう。

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ワンルームマンション投資の収支を改善する方法

ワンルームマンション投資の収支を改善したい方には、イエリーチの活用も検討してください。投資用不動産を所有するオーナー向けのサービスに特化していて、不動産経営を成功に導く、各種サービスが利用できるため便利です。

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まとめ

ワンルームマンションは、必ずしも儲からないというわけではありません。ワンルームマンションを活用して実際に利益を上げているオーナーもいます。
ワンルームマンション投資において重要なポイントは、「将来を見据え、リスクを避けた運用」を心がけることだといえるでしょう。