【ワンルーム投資】マンション経営でマイナス収支になる理由

せっかく購入したワンルームマンションが、投資当初から収支がマイナスで収益がでないことがあります。そのようなワンルームマンションであるにもかかわらず、不動産業者からおすすめされることも多いようです。 今回は、マンション経営でマイナス収支になる原因と対策をくわしく紹介します。


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そもそもマンション経営における「マイナス収支」とは

マイナス収支物件とは、ローンの返済額や管理費などの支払額が月々の家賃収入を上回る物件のことです。

マンション経営でマイナス収支を生む要因になる「支出」には、以下のような項目があります。

・ローン返済
・管理費、修繕積立金
・管理会社への手数料
・税金
・保険料

新築のワンルームマンションから得られる家賃収入からローン返済を差し引いた場合に、月に1万円~数万円単位で収支がマイナスになる物件があります。

この点について、不動産業者から「ワンルームマンションを購入すれば、節税ができる」「不動産が生命保険の代わりになる」「相続対策」になるなどの説明を受けることがよくあるようです。

確かに月1万円~数万円の持ち出しで、老後の家賃収入が年金の代わりになるかもしれません。また、万が一死亡したときは団体信用生命保険でローンの支払いがなくなり、数千万円の価値がある不動産を家族に残すことで生命保険のように使うことも考えられます。

しかし、経営するワンルームマンションの家賃収入が、将来も安定して同じ金額を得られるわけではありません。

マンションへの入居を考えている人は、「新しいマンションに住みたい」という思いから新築マンションの購入を選ぶ傾向にあります。5年・10年と経てば、今は新しい物件でも新築マンションとしての価値はなくなってしまうので、その物件に見合った家賃に設定し直すことになります。

ライフスタイルの変化などにより入居者は退去してしまうものです。そのため、どうしても空室が生まれてしまいます。空室になれば当然、家賃収入が得られないので、そのマンションの価値や相場に応じて家賃を見直す必要があるのです。

つまり、マイナス収支を作らないためにはいかにこの空室を埋めるかが重要なのです。

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マイナス収支になる主な原因

マイナス収支になる要因のひとつは、不動産業者の利益がワンルームマンションの売り出し価格に反映されてマンション価格が高くなっていることです。

また、売り出し価格に加えて以下のような要因も考えられます。

・毎月の運用計画で失敗している
・ローンの返済が上手くいかない

毎月の運用計画で失敗している

マイナス収支はさまざまな物件にある話なので、あなたが所有している物件だけが悪いということではありません。

ただし、物件価値の下がり方・家賃の下がり方などの収入変動のシミュレーションや、経営コストの計算が甘い場合は、収支マイナスが起こりやすくなります。

たとえば、入居者が退去すれば経年劣化に対する原状回復はオーナー側の義務です。必ず費用が発生します。コストの計算を行わず無計画に運用を行っていれば、想定外のものだけでなく、経年による修繕費用やリフォームなど想定できたはずの出費でマイナス収支になってしまいます。

また、ワンルームマンション経営では必ず修繕積立金を支払わなくてはなりません。物件購入時は低めに設定されているものの、年を追うごとに段階的に修繕積立金は値上がりしていきます。

ならば、修繕積立金を家賃に上乗せすれば良いと考える人もいるかもしれません。しかし、その分家賃が上がって相場価格と離れてしまえば、入居希望者が現れなくなってしまうでしょう。そのため住民から徴収することは難しく、やはりオーナーが支払うことになります。

さらに、修繕積立金が値上がりすると同時に、築年数の経過による収益低下も留意しなければなりません。だからこそ将来どれくらいの修繕積立金がかかるのかという予測は、怠ってはいけません。

そのほか、思わぬ出費が重なることも考えられます。想定外の設備故障などが発生すれば、それに対応できる費用も必要になるのです。

ローン返済が上手くいかない

現在の収支のマイナスが大きくなかったとしても、今後もその状態が維持できるとはいえません。その理由のひとつが「金利の上昇リスク」です。

現在は金融機関の金利は高くはありませんが、ずっと同じ金利のままではありません。景気が良くなればお金の需要も上がるため、金融機関からの貸し出しが多くなり、金利が上昇します。

現在の金利水準で問題ないと考えていると、急に金利が上昇したときにローン返済が滞ってしまうこともあるでしょう。それに備えて、金利の上昇リスクを想定して返済計画を立てていく必要があります。

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「マイナス収支は当たり前」と思わされていることも問題

最初に説明したようにワンルームマンション投資においては、収支がマイナスのマンションを紹介されることが珍しくありません。

これは、一部の不動産会社において「将来に向けての年金対策ができる」「不動産が生命保険の代わりになる」「節税ができる」と、マイナス収支でも問題がないという説明ができる材料でもあります。

そのため「マイナス収支なのは当たり前」という考えに陥ってしまうオーナーも少なくないのが現状です。

この説明に間違いはありませんが、マイナス収支は節税などのメリットだけではなく、物件価値の低下でローンが支払えなくなったり、金利上昇に対応できなくなったりなどのデメリットもあるので、十分に注意しておく必要があります。

デメリットを十分に理解しておかなければ、想定外のマイナス収支で経営を圧迫してしまうので、改善策を知っておくべきでしょう。

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マイナス収支の改善策を4つ紹介

手元に残るお金を増やすには、毎月の収支はプラスであることが望ましいのは当然です。それでは、すでに収支がマイナスの物件を所有している場合は、どうやって改善すれば良いのでしょうか。

ここでは、マイナス収支の改善策を4つ紹介します。

1.ローンの借り換えをする

借り換えとは、現在利用しているローンよりも金利が安いローンに乗り換えることです。借り換えをするには別途手数料などのコストが発生しますが、低い金利で返済できるので、今の金利での返済よりも支出を削減する効果が期待できます。

2.ローンの繰り上げ返済をする

ローンの返済を繰り上げることで、早期に借入額の一部を返済することもマイナス収支改善には効果的です。

繰り上げ返済には返済期間を短くできる「期間短縮型」、毎月の返済額を減額できる「返済額軽減型」の2種類がありますが、マンション投資では一般的に返済額軽減型が選ばれています。

返済額軽減型では返済期間はそのままですが、毎月の返済額を引き下げるものです。毎月の返済額が引き下がるので、毎月マイナス収支だった金額が改善する可能性があります。また毎月の返済額が下がるため、ローン支払いの総額の軽減にも期待できます。

3.売却する

所有しているマンションを、思い切って売却してしまうこともひとつの方法です。

収支の差が開いていく一方で今後も改善の見込みがない場合、より赤字が増大する前に早めに売却するのも選択肢に入れましょう。

早期に売却して物件の状態が良好であれば、結果的にマイナスが小さくて済むこともあります。マンションの価値は経年で下がっていく一方なので、時間が経てば今の売却価格よりも下がっていくことが考えられます。売却を考えたときには早めに売るに越したことはありません。

ただし、投資用のワンルームマンションの売却には販売スキーム(提携金融機関・営業手法・ターゲット顧客リスト等)が必要で、オーナーの独断で行うことは大変厳しいといえます。

ワンルームマンションの販売スキームを持つ業者は限られるため、相談する業者選びが大変重要になります。

4.専門家に相談する

ここまで、ワンルームマンションにおけるマイナス収支の危険性と改善策について紹介してきました。

収支のマイナスの有効な改善策が分からない場合、不動産投資の専門家に相談するのがおすすめです。
最近ではワンルームマンションに特化した専門業者も増加しています。

イエリーチでは、スマホの画面上から、オーナー様が所有する物件の収支シミュレーションが可能です。さまざまな条件で、どれくらいの収支が見込めるのか予測できます。さらに、市場価格の査定依頼もできますので、持ち続けた場合と売却した場合の比較が簡単です。

もしマイナス収支でお悩みの方がいらっしゃれば、ローンの返済計画や資金繰りなどのマイナスになっている原因に沿った解決策を考え改善に向けてサポート致しますので是非ご相談ください。頼れるイエリーチのご登録はこちら

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まとめ

ワンルームマンションの健全運営のためには、マイナス収支が当然である状態からの脱却が不可欠です。

この記事で紹介した改善案をもとに、ご利用にあたってはアカウントの登録が必要です。お問い合わせも承っておりますので、マイナス収支でお悩みの際は、ぜひイエリートにご登録の上、ご相談ください。