【不動産売却の基礎知識】マンション売却価格の決め方を解説

マンションの売却をするとき、決めなければならないのがマンションの売却価格です。 できるだけ高い価格で売却して利益につなげたいところですが、高く設定しすぎると買い手が 見つからず、売却が思うように進まないこともあります。そのため、いくらに設定すればいいのか、悩ましく感じるオーナーも多いでしょう。 この記事では、マンションを売却するときの価格の決まり方や少しでも高く売却するコツについて、わかりやすく解説します。


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一般的なマンション売却価格はどうやって決まるのか

不動産の売却価格は、不動産会社による査定額を参考にして決めることが一般的です。

不動産の査定額は築年数がひとつの目安になります。マンションの場合もその傾向は顕著で、新築(建築後1年未満かつ未入居)か中古かによって、売却価格を決める考え方が異なるのです。

それでは、新築マンションと中古マンション、それぞれの売却価格の決まり方を解説します。

新築マンションの場合

新築マンションの売却価格を決定するときには、そのマンションを建築するのにかかった費用が影響します。その際に考慮されるのが、次の4つの基準です。

1.土地代

マンションを建築するには、地盤の調査や周辺住民からの理解が欠かせません。売却価格には、そうした土地の取得に関わるコストが反映します。

2.建築費用

マンションの建築には、本体の工事費の他、多額の人件費もかかります。近年では、建築業界の労働力不足などから人件費が高騰しており、マンションの売却価格にも影響を与えているようです。

3.広告宣伝費

マンションは入居者がいなければ機能しません。募集のための広告宣伝や積極的な内見などによって、マンションを広く周知することがマンションの価値を高めます。その費用も売却価格に考慮されるのです。

4.利益

マンションの利回りや実際の利益が高いほど、買い手の心理に有利に働きます。同じ条件の新築マンションであれば、利益の確保できる物件のほうが売却価格は高くなります。

中古マンションの場合

判断基準が明確で価格が想像しやすい新築マンションに対し、中古マンションは査定を行う不動産会社によって売却価格が変わります。

不動産会社が中古マンションの査定で重視するのが、過去の売買実績です。

よく利用されるのが「レインズ(REINS)」です。レインズとは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構によるネットワーキングシステムのことで、多くの不動産会社が物件の収集や分析に利用しています。

レインズで過去の実績が見当たらないときには、周辺の類似物件から情報を集めて、査定の材料とすることも一般的です。

ほかにも、マンションの立地や周辺の環境、設備や内装の状態なども調査されたうえで、査定額が決定されます。

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マンションの売却相場は自分で調べることができる

先述のとおり、マンションの売却価格は、不動産会社からの査定額を参考に決められます。具体的な売り出し価格をオーナー自身が見極めるのは困難ですが、ある程度の相場を知ることは可能です。

相場を調べる方法は主に3つ

マンションの売却相場を調べるには、不動産情報を提供するサイトを利用しましょう。なかでも以下の3つのサイトが特に利用しやすいでしょう。

1.取引情報提供サイト

不動産の取引情報を提供するサイトでは、エリアや最寄り駅からの距離、マンションの間取り、築年数など、詳細な条件を元にした取引実績を確認できます。実際の売り出し価格はわからないものの、具体的な売却相場を調べるのに最適です。有名なところでは、先述した「レインズ」が挙げられます。

2.シミュレーションサイト

シミュレーションサイトは、不動産価格の査定をネット経由で気軽に行えるとして、利用者が増加しています。サイトによっては正確性に差が出るというデメリットもありますが、大まかな査定額を瞬時に知ることができるのは便利でしょう。

3.不動産ポータルサイト

不動産会社が運営するポータルサイトでは、不動産会社が扱う中古マンションの売買情報が掲載されているので、同条件の物件を検索すれば実際の売り出し価格を確認できます。ただし、取り扱い件数によっては同条件の物件がみつからないこともあるようです。

相場を調べるときの注意点

オーナー自身でマンションの売却相場を調べることは、市場感覚を養う意味でも大切です。しかし、調べた相場はあくまでも参考程度にとどめておくようにしてください。

過去の実績や周辺の売買情報から相場を調べたとしても、所有するマンションが同じ価格で売れるとは限りません。どれだけ条件が似ていても、まったく同じ立地、間取りとはならないため、マンション同士を比較するのは困難です。

また、売り出し価格を調べるときには、必ずしも「売り出し価格=適正価格」ではないことにも注意が必要です。売り出し価格にはオーナーの希望が反映されています。そのため、掲載されている価格では買い手がつかないこともあるのです。

マンションの売却価格は、実際に取引が成立する成約価格でないと意味がありません。相場は相場として頭に置いておき、実際に物件を調査してくれる不動産会社の査定額を参考にするようにしましょう。

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マンションの売却価格を少しでも上げるコツ

マンションのオーナーなら誰でも少しでも高い価格で売り出して、できるだけ多くの利益を得たいものです。

そこで、マンションの売却価格を上げるコツを紹介します。

買い手の増える時期を狙う

需要が高ければ高いほど、マンションの売却価格は上がります。そこでおすすめしたいのが、買い手の増える時期を狙った売却です。

マンションを始めとする不動産は、入学や転勤が集中する春に需要が集中します。つまり、新しい住居を探すタイミングとなる3月頃に売却すれば、買い手がつきやすく、想定より高い売却価格で売れる可能性が高まるでしょう。

部屋の印象を良くする

マンションを高く売却するなら、買い手に好印象を与えることも大切です。

マンションを購入する多くの人は、内覧での印象で購入するかどうかを判断します。内覧を意識して、清潔ですっきりとした部屋にしておくと、買い手の印象を良くするのに役立ちます。カーテンやカーペットを新しくする、水回りを清掃するといった準備のほか、破損した箇所があれば必ず修繕しておきましょう。

ただし、印象を良くしたいからとリフォームを急ぐのは危険です。リフォームの内容が買い手の希望に合うとは限らず、かえって印象を悪くしてしまう恐れもあります。

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信頼できる不動産会社へ依頼すれば売却がスムーズ

マンションを売却するには万全な準備とさまざまな手続きが必要なため、時間と手間がかかります。さらに、適切な売却価格に設定したとしても、不動産会社によっては売却までに時間がかかることもあります。

こうした問題を解決してスムーズにマンションを売却するためには、信頼できる不動産会社に依頼することが不可欠です。

高い査定額を出す会社にお願いしたいと考えるオーナーは珍しくありません。しかし、それだけではなく、売却する物件の周辺エリアに詳しい、販売実績が多いといった点も考慮して不動産会社を選びましょう。

自分の保有している不動産の市場価格を冷静に判断したいのであれば、ぜひイエリーチもお試しください。イエリーチには投資用不動産の市場価格査定機能があり、イエリーチ提携の買取エージェントに「仮にこの物件を売却するならいくらか」という金額を出してもらえます。複数の不動産売買のプロから見た査定額なので、自分の保有する不動産の現実を把握するのに役立つでしょう。

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まとめ

マンションの売却価格を決定することは、専門家でない限り困難です。自分で相場を知ることはできますが、マンションごとの詳細な条件の違いまでは反映できないため、不動産のプロの手による査定が不可欠です。

高く売れるタイミングを見計らいながら、信頼できる不動産会社にマンション売却を相談すると良いでしょう。

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