ワンルームマンション経営は、リスクを知らないと失敗する可能性もあります。ワンルームマンション経営に興味があるが、以下のような不安を持つ方もいるでしょう。
この記事では、ワンルームマンション経営のリスクとメリット、リスクを回避する方法を紹介しています。最後まで読めば、ワンルームマンション経営のリスクがわかり、適切な経営指針を組み立てられるでしょう。
ワンルームマンション経営のリスク
ワンルームマンション経営のリスクは以下のとおりです。
- 空室・滞納リスク
- 高需要マンションの競争率
- 資産価値の変動
- ローンの金利上昇
- 修繕費用
- 売却が困難
ワンルームマンションは独身者向け物件であり、需要に一致しない地域での経営は難しいです。ワンルームマンション経営を始める前に、リスクを把握したうえで経営を始めましょう。
空室・滞納リスク
ワンルームマンション経営におけるリスクは、空室や家賃滞納です。
空室になれば賃料が入らず、長期間に渡り収入が見込めない可能性があります。
家賃滞納も同様で、賃料を支払ってもらえなければ、収益が入りません。
高需要マンションの競争率
ワンルームマンションは、学生、独身者や単身赴任の方に人気の間取りです。需要が高いものの、良い物件の競争率が非常に高く、取得の難易度が高い点もリスクとなります。
例えば、大学の最寄駅近くのワンルームマンションは、非常に人気の物件です。空室率が低いことも予想できるため、購入希望者が次々現れ、なかなか物件を購入できないケースは珍しくありません。
そのためマンション経営を始める前に、投資対象エリアの競争率を調査しておきましょう。
資産価値の変動
マンションの価値は一定ではなく、購入時点から徐々に資産価値が下がります。
マンションの劣化や設備の故障などの状態、および築年数の経過が主な原因です。
また、周辺の環境の変化により地価が下がることもあります。
資産価値が下がれば賃料の値下げを余儀なくされる、また売却時にも想定より安い金額で売却しなければなりません。
ローンの金利上昇
ワンルームマンションは比較的手頃に購入できますが、現金一括で購入する人は少ないです。購入時に金融機関より融資を受けますが、ローンの金利も変動する可能性があります。
例えば、2022年12月の金融政策決定会合では、長期金利の変動幅の拡大が決定されました。メガバンクもこれを受けて、住宅ローン金利を引き上げています。
金利が上昇すれば返済額が大きくなるため、返済が計画通りにいかないリスクもあるでしょう。
修繕費用
ワンルームマンションの設備が劣化、故障した場合は、オーナーが修繕します。その際の費用は当然オーナーが支払うため、修繕費用も考えておかなければなりません。
また、マンション全体の修繕積立金も毎月オーナーから徴収されます。
購入後の支払いを想定していないと、予想外の金額を毎月払うこととなり、経営が立ち行かなくなるリスクがあります。
売却が困難
ワンルームマンションの条件によっては、売却できないこともあります。周辺環境の変化や資産価値の低下で、思った通りの金額では売れないこともあるでしょう。
例えば、購入時点では近くに大学があったものの学校が移転したとしましょう。学生からのニーズが下がると空室リスクが高くなるため、当然物件は売れづらくなります。
このように、資産価値の低下や周辺環境の変化により、物件の条件が地域のニーズと一致しなければ、売却が困難になります。
ワンルームマンション経営のメリット
ワンルームマンションの経営には、以下のようなメリットもあります。
- 比較的安価なマンション投資
- 家賃収入
- 節税メリット
- 老後資金の確保
リスクとメリットを比較して、ワンルームマンション経営が自身の考える投資に見合うかどうか検討しましょう。
比較的安価なマンション投資
ワンルームマンションは、比較的安価なマンション投資です。
間取りが狭いため、ファミリー向けの物件などと比べて安価で、投資資金が抑えられます。
自己資金を大きく使わずローンも高額になりづらいため、初心者にはおすすめのマンション投資といえるでしょう。
家賃収入
ワンルームマンションの経営で、家賃収入を定期的に得られます。すでにほかの収入源がある方は、収入の柱を増やせるでしょう。
空室にならない限りは、毎月ワンルームマンションの家賃収入が入ってくることがマンション経営の魅力です。
節税メリット
マンション経営は、節税効果も期待できます。
マンションの購入費用は法定耐用年数に合わせて分割し、減価償却費として計上します。家賃収入から減価償却費やそのほかの経費をマイナスした金額を所得として計上できるため、所得税や住民税の節税が可能です。
マンション経営以外からも収入を得ている場合は、損益通算で住民税・所得税を減額できます。
詳しくはマンション経営における節税の仕組みについて解説している記事をご参考ください。
老後資金の確保
ワンルームを所有することで、老後資金の確保ができるメリットもあります。
マンションの家賃収入が定期的にあれば、年金とあわせて安定した生活を送れるでしょう。
また、売却して老後資金に充当することも可能です。
老後は所有していたワンルームマンションで生活することもできます。
ワンルームマンションの経営リスクを下げる方法
ワンルームマンション経営にはメリットもありますが、リスクも考えて経営をしなければなりません。
- 適切な管理会社選び
- 家賃保証会社の利用
- 事前の収支シミュレーション
- 売却という選択肢を持つ
具体的にどのようなリスク対策が必要なのかを把握し、安定したワンルームマンション経営を目指してください。
適切な管理会社選び
ワンルームマンションの経営リスクを下げるには、適切な管理会社選びが重要です。
物件の維持管理・集客を任せる会社は、ノウハウと実績を蓄積した信頼できる不動産会社を選びましょう。
不動産会社の質が悪ければ、集客できずに空室率が上がったり、メンテナンスを怠って資産価値を下げることとなります。
適切な不動産会社にワンルームマンションの管理を任せ、安定した経営を目指してください。
家賃保証会社の利用
家賃の滞納リスクを下げるために、家賃保証会社(サブリース業者)の利用も検討しましょう。家賃保証会社とは、入居者が家賃を払えない場合に家賃を支払ってくれる会社です。入居者の連帯保証人のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
また、家賃保証会社はオーナーに対して賃料の支払いに加え、退去交渉や強制執行手続きの代行サービスも提供します。
家賃滞納が続くと収益が0になる可能性もあるため、家賃保証会社を利用して滞納リスクを下げましょう。
家賃保証会社の家賃の支払いサービスはおよそ3か月で終了するケースが多いです。一般的には3か月以上の滞納が継続し、家賃支払いが困難な場合は、退去交渉に移行します。
事前の収支シミュレーション
ワンルームマンション経営を始める前に、綿密な収支シミュレーションをしましょう。不動産会社でシミュレーションを出してもらい、自己資金の割合なども検討してください。
また、1社に絞らずに複数の不動産会社にシミュレーションを出してもらい、比較することも大事です。
シミュレーションが甘いと、経営にかかる維持費、ローン返済に苦しみ、借金を抱えることとなります。
リスクを下げるためにも、徹底したシミュレーションのうえでワンルームマンション経営を始めてください。
詳しくはマンション経営で抱える可能性がある借金について解説している記事をご参考ください。
売却という選択肢を持つ
マンション経営のリスクを減らすために、売却の選択肢を持つようにしましょう。
マンション経営では、いくらシミュレーションをおこなっても、空室や家賃の値下がりによる収益性の低下は起こりえます。
措定よりも収益が悪化すると、以下のような理由からマンション経営を辞めたいと考えるケースは珍しくありません。
・ローンの返済が厳しい
・手間の割に儲からない
収益性を改善させる方法がわからないと悩む方は、マンションを売却することも1つの方法です。
そのため、少しでもマンション経営が大変と考えている方は、売却相場を把握しておきましょう。相場を把握していれば、所有物件の売却金額が予想できるため、売却後の資金計画が立てやすいです。
マンション資産管理プラットフォーム「イエリーチ」では、何度でも無料で査定依頼ができるため、簡単に売却相場を把握できます。
まとめ
ワンルームマンション経営にはリスクがありますが、同時に家賃収入や節税メリットもあります。重要なことは、リスクを見越した物件探しや管理会社選びです。
初めてワンルームマンション経営に取り組む方は、信頼できる不動産会社を選びましょう。