マンションの売却には、手数料が必要です。
マンション売却の手数料は種類が多く、不動産会社によって金額が変わる手数料もあります。
マンション売却で損をしないためには、手数料にも注意して不動産会社を選びましょう。
手数料が安い不動産会社を選ぶためには、マンション価格の相場も知っておく必要があります。
マンションの売却価格が安いと、手数料が安くても手元に入るお金が少なくなるためです。
本記事を読むことで、手数料が安い不動産会社の探し方やマンションを高く売るコツがわかります。
マンション売却で損をしないためにも参考にしてください。
マンション売却にかかる手数料
マンション売却にかかる手数料の種類と説明を以下の順番で紹介します。
・マンション売却にかかる手数料の種類
・仲介手数料は値引きされやすい
マンション売却にかかる手数料の種類
マンション売却にかかる手数料の種類や費用の目安を下の表にまとめています。
| 手数料の種類 | 内容 | 費用の目安 |
| 仲介手数料 | マンション売却成約時に 支払う不動産会社への報酬 | マンション売却価格500万円： （500万×3%+60,000）×1.1（消費税） =231,000円（上限） |
| 司法書士への報酬 | 抵当権抹消登記の 依頼にかかる 司法書士への報酬 | 約11,000円～21,000円 |
| ローンの一括返済 にかかる手数料 | 売却するマンションに 残っているローンの 一括返済にかかる手数料 | 0円～33,000円 |
仲介手数料の算出方法は下記の表を参照してください。
| マンションの売却価格 | 計算方法（仲介手数料の上限） |
| 0円～200万円以下 | （売却価格×5％）＋消費税 |
| 200万円超～400万円以下 | （売却価格×4％＋20,000円）＋消費税 |
| 400万円超 | （売却価格×3％＋60,000円）＋消費税 |
マンション売却にかかる手数料のうち、大きな手数料になるのは仲介手数料です。
仲介手数料には上限が定められており、上限を超えなければ不動産会社が自由に設定できます。
仲介手数料が安い不動産会社を選ぶことは、マンション売却で損をしないためにも重要です。
司法書士への報酬は、依頼する司法書士によって変わります。
抵当権抹消登記にかかる登録免許税が1件1,000円、司法書士に支払う報酬が一般的に約1万円〜2万円です。
抵当権とは、マンションの所有者が借金を抱えて返済できなくなったときに、金融機関がお金の回収をできるようにマンションを返済の手段にできる制度です。
抵当権が設定されたままだとマンションの売却ができません。マンション売却のためには、司法書士に依頼して抵当権を抹消する必要があります。
抵当権抹消登記の手数料を抑えるなら、少ない報酬で依頼できる司法書士を選ぶのもポイントです。
また、ローンの一括返済をおこなう際には、利息収入が減る対策として、金融機関は一括返済に手数料を設定しています。
手数料は金融機関によって異なるため、一括返済手数料がどれくらいかかるか知りたい方はローンを契約している金融機関に確認しましょう。
仲介手数料は値引きされやすい
仲介手数料は値引き交渉がおこないやすい手数料です。
仲介手数料は、不動産会社の利益にあたります。
不動産会社が値引き交渉に応じるのは、競合する不動産会社に乗り換えられるより、利益を減らしてでも契約するメリットの方が大きいためです。
仲介手数料は高額な手数料になるため、交渉だけで数万円以上の値引きになるケースもあります。
ただし、過度な値引きは不動産会社から依頼を断られる可能性があるため注意しましょう。
また、値引き交渉に成功すると不動産会社の利益は減るため、他に契約している物件の売却に力を入れて優先的に売却活動をしてくれなくなるケースもあります。
手数料が安い業者を探す前にしておくこと
マンション売却で損をしないためには、手数料が安い不動産会社を選ぶだけでなく、マンションを高く売ることも大切です。
手数料が安い不動産会社を探す前に以下の3つをしておきましょう。
・マンション査定で売却価格を調べる
・マンションの相場を調べる
・マンション売却のタイミングを決める
マンション査定で売却価格を調べる
マンション査定とは、マンションがどれくらいの金額で売れるか不動産会社に見積もりを出してもらうことです。
マンション査定をおこなうことで、マンションの売却価格の目安がわかります。
査定額をもとに、売却価格の目標を設定しましょう。
マンション査定は、不動産売却の一括査定サイトの利用が便利です。
複数の不動産会社から査定を受けられるため、他社との比較ですぐに極端に査定額が安い不動産会社を見抜けます。
複数の不動産会社が提示する査定額を平均することで相場の把握も可能です。
「イエリーチ」では、無料でいつでも何度でも不動産会社への査定依頼が可能です。
マンションの相場を調べる
マンションの相場を調べる方法として、以下の2サイトを活用する方法もあります。
・レインズマーケットインフォメーション
・土地総合情報システム
レインズマーケットインフォメーションは、成約価格をもとにした不動産取引情報提供サイトです。
過去1年間に売買されたマンションの販売価格や成立価格が公開されています。
土地総合情報システムは、国土交通省が管理しているサイトです。
都道府県地価調査の価格をはじめ、不動産の取引価格や地価などが公開されています。
これらの情報を活用して、売ろうとしているマンションと条件が似ているマンションの売却価格を調べましょう。
条件が似ているマンションの売却は1つの目安になるため、売却価格の目標が立てやすくなります。
マンション売却のタイミングを決める
マンションを高く売りやすいタイミングは1月〜3月です。
この時期は、4月から始まる新生活のためにマンションを購入する人が増える傾向にあります。
買い手が増えてマンションの需要が増えると、マンション価格も上昇して高く売却できる可能性が高いです。
1月〜3月に売るためには、遅くても10月〜12月までに不動産会社と契約を結んで売却に向けた準備を始めましょう。
契約してから売却が成立するまでには、数か月ほどかかります。
1月以降に契約すると、3月までには売却できない可能性もあるため注意しましょう。
また新生活が定着し始めるゴールデンウイークあたりから、マンションは売りにくくなります。
損をしないためにも、高く売却できる時期を狙ってマンション売却を進めましょう。
手数料が安い不動産会社の探し方やコツ
手数料が安い不動産会社の探し方やコツを紹介します。
・まずはマンションを売りたい不動産会社に値引き交渉をおこなう
・安い仲介手数料を提示している不動産会社を選ぶ
・専任媒介契約を結んで手数料を安くしてもらう
マンションを売りたい不動産会社に値引き交渉をおこなう
まずはマンションを売りたい不動産会社に、仲介手数料の値引き交渉をしましょう。
ただし、何の材料もなく交渉をしても値引きしてもらえる可能性は低いです。
値引き交渉には、他社の仲介手数料を引き合いに出すのがおすすめです。
事前に複数の不動産会社から査定を受けておくと、他社が提示する仲介手数料を交渉に使うこともできます。
安い仲介手数料を提示している不動産会社を選ぶ
マンション売却で損をしないためには、安い仲介手数料を提示している不動産会社を選ぶこともコツです。
中には、仲介手数料の値下げや割引キャンペーンをおこなっている不動産会社もあります。
仲介手数料が安くなれば、マンション売却時に負担する費用は少なくなります。
ただし、仲介手数料が安くてもマンション売却価格が相場より安くなる場合は注意が必要です。
仲介手数料を抑えられても、相場価格以下でマンションを売却してしまうとトータルで損をしてしまいます。
そのため不動産会社を選ぶ際は仲介手数料とマンションの売却価格の両方を考慮しましょう。
専任媒介契約を結んで手数料を安くしてもらう
マンション売却にかかる仲介手数料を安くする方法として、専任媒介契約を結ぶ代わりに手数料を安くしてもらう方法もあります。
専任媒介契約とは、マンションの売主が他の不動産会社と媒介契約が結べなくなる契約です。
不動産会社はほかの不動産会社に顧客を取られる心配がなくなるため、専任媒介契約を条件にすると値下げ交渉もしやすくなります。
ただし、実績が少ない不動産会社と契約すると、優良物件でも売却が決まらないケースがあります。
仲介手数料が安くても、マンション売却ができないと意味がありません。
媒介契約を結んでしまうと、あとから不動産会社の変更はできないため、専任媒介契約は慎重におこないましょう。
不動産会社との契約形態には3種類あり、それぞれ特徴があります。
詳しくは、不動産会社との契約やメリット・デメリットについて解説している記事をご参考ください。
まとめ
マンション売却で損をしないためには、仲介手数料が安い不動産会社を探しましょう。
仲介手数料は交渉で値下げできる場合もあります。
また、手数料の安さだけでなく、マンション売却価格の相場を知ることも重要です。
マンションの売却相場や手数料の種類を調べ、マンションの正しい価値を知って売却を進めましょう。