投資用ワンルームマンションの最もおすすめする売却方法は、不動産の一括査定サイトの利用です。
本記事では、投資用ワンルームマンションを売却する際の注意点、スムーズに売却するための方法、売却に適したタイミングについて解説します。本記事を一読すると、ワンルームマンションを売却するときの注意点がわかります。
投資用ワンルームマンションを売却する際の5つの注意点
投資用ワンルームマンションを売却する際の注意点は、下記の5つです。
・ローン残債があると売却できない
・売却には費用がかかる
・安易なリフォームをおこなわない
・すぐに売却活動は終わらない
・やる気のない不動産会社もいる
ローン残債があると売却できない
マンションは、ローン残債があると基本的に売却できません。なぜなら、金融機関から融資を受けて購入した物件には、抵当権が設定されているためです。
抵当権が設定されている物件は、オーナーが自由に売却・譲渡ができません。抵当権を外すためには、ローンの完済が必要です。つまり下記のいずれかの状態でなければ、金融機関から融資を受けて購入した物件の売却はできません。
・自己資金でローンを完済できる
・物件の売却価格でローンを完済できる
自己資金が足りない方、売却価格よりもローンの残債が多い方は、基本的にマンションの売却はできません。投資用ワンルームマンションの売却を検討している方は、事前にローン残債を確認しましょう。
ローン残債が残っているマンションの売却の流れについては、こちらの記事で解説しています。
売却には費用がかかる
ワンルームマンションに限りませんが、物件の売却には主に下記の費用がかかります。
費用名 | 費用の目安 |
仲介手数料 | 「売買金額の3%+6万円」+消費税 ※売却額が400万円を超える場合 |
ローンの一括返済手数料 | 約0〜3.3万円 |
抵当権抹消費用 | 約1万円〜3万円 ※司法書士へ依頼したケースを想定 |
印紙税 | 200円〜48万円 【参考】不動産売買契約書の印紙税の軽減措置-国税庁(2023/4/12時点) |
マンション売却にかかる費用は一般的に、売却金額の5%〜8%と言われています。例えば、売却価格が2000万円のマンションにかかる費用は、100万円〜160万円です。
売却にかかる費用は自己資金から賄わなければなりません。仮にローンの返済も自己資金から賄う場合は、より多くの費用が必要です。
マンション売却時のお金の流れについては、こちらの記事で解説しています。
安易なリフォームをおこなわない
マンション売却前に安易なリフォームをするのはやめましょう。リフォームを検討している方の中には、売却金額の上昇を見込んでリフォームをおこなう方がいます。
リフォームによって売却金額を上昇させるためには、購入者に求められるリフォームをおこなう必要があります。そのため購入者の希望を考えずにおこなうリフォームでは売却価格の上昇が見込めず、リフォーム費用の回収すら難しいです。
すぐに売却活動は終わらない
ワンルームマンションの売却活動はすぐに終わりません。ワンルームマンションは下調べから売却完了完了まで、一般的に3か月〜半年以上かかると言われています。
売却活動の内訳は下記を参照してください。
1.情報収集
2.不動産の一括査定サイトによる査定依頼
3.媒介契約を結ぶ不動産会社の決定
4.売却プランの策定
5.売却活動
6.売買契約
7.引き渡し・決済
物件によっては、売却活動が1年以上続くケースも考えられます。また売却益が生じた方や各種特例を適用される方は、引き渡し・決済が終わった年の翌年3月15日までに確定申告が必要です。
売却活動は必ず予定通りに進むとは限りません。ワンルームマンションの売却を検討されている方は、余裕のあるスケジュールを立てましょう。
ワンルームマンションの確定申告の流れは、こちらの記事で解説しています。
やる気のない不動産会社もいる
不動産会社によっては、やる気のない会社もあるため注意しましょう。やる気のない不動産会社とは、下記に該当する会社です。
・広告活動をおこなわない
・売主に売却活動の進捗を報告しない
やる気のない不動産会社に売却活動を依頼してしまうと、需要の高い物件を売り出していても、全く購入希望者が現れないケースも珍しくありません。そのため不動産会社に売却活動を依頼する際は、査定価格だけでなく口コミや評判も確認しましょう。
仮に口コミや評判が悪ければ、査定価格が高い不動産会社であっても売却活動の依頼は避けた方が良いでしょう。
投資用ワンルームマンションを売却するポイント5選
投資用ワンルームマンションをスムーズに売却するポイントは下記の5つです。
・ローン残債を確認する
・リフォーム内容は不動産会社に確認する
・不動産の一括査定サイトを利用する
・余裕を持った売却期間を設定する
・媒介契約の種類を確認する
ローン残債を確認する
ローンを組んで購入したマンションの売却は、残債の確認が必要です。先述したように ローン残債が残っているマンションは、基本的に売却できません。
ローンの残債は、金融機関から送られてくる残高証明書や返済予定表で確認ができます。返済予定表は金融機関から融資を受ける際に、自宅に発送されます。金利の変動によって当初の支払額に変更がなければ新たに発行はされません。残高証明書は毎年10月〜11月に金融機関から郵送される書類です
また金融機関によっては、Webサイトから確認も可能です。気になる方は融資を受けている金融機関に問い合わせてください。
リフォーム内容は不動産会社に確認する
リフォームを検討されている方は、不動産会社に現在人気の設備や間取りを確認しましょう。購入希望者から求められるリフォームを行わなければ、スムーズな売却にはつながりません。
売主が良いと思ったリフォームでも、購入希望者からすると望んでいない リフォームといったケースは珍しくありません。費用をかけるならば、購入希望者が喜ぶリフォームを行いましょう。
不動産の一括査定サイトを利用する
不動産の一括査定サイトの利用もおすすめです。ワンルームマンションを適正価格で売却するならば、複数の不動産会社に相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取らないと、不動産会社の査定価格が高いのか低いのか判断できないためです。しかし一般的に複数の不動産会社への査定依頼は、非常に手間がかかるため「複数の会社へ 査定依頼を出すことは面倒」と考える方もいるでしょう。
不動産の一括査定サイトでは、1度情報を入力すると複数の不動産会社に査定依頼ができます。一括査定サイトでは、大手の不動産会社から地元に密着した会社まで、さまざまな企業に依頼が可能です。
また、売却するか悩んでおり、とりあえず査定をしてみたい場合は、無料で何度でも不動産会社への査定依頼が可能な「イエリーチ」がおすすめです。
余裕を持った売却期間を設定する
先述したようにワンルームマンションの売却には、3か月〜半年以上かかるため、余裕を持った売却期間を設定しましょう。余裕のある期間を設定しないと、少しでも売却活動が滞った場合、下記のような状態になるケースが考えられます。
・「ずっと売却できないのでは」と不安になり眠れなくなる
・根拠なく何度も値下げしてしまう
ワンルームマンションは準備も含めて、想定以上に時間がかかります。そのため、余裕のあるスケジュールを立てて、売却戦略を考えましょう。
媒介契約の種類を確認する
不動産会社と契約を結ぶ際は、売買契約の媒介契約の種類も確認しましょう。媒介契約の種類と特徴は下記の表を参照ください。
売買契約の種類 | 概要 |
一般媒介契約 | ・複数の不動産会社への依頼:できる ・依頼者が入居者を探しての直接契約:できる ・契約の有効期限:なし ・不動産会社からの進捗状況の報告義務:なし ・レインズへの登録義務:なし |
専属媒介契約 | ・複数の不動産会社への依頼:できない ・依頼者が入居者を探しての直接契約:できる ・契約の有効期限:3か月以内 ・不動産会社からの進捗状況の報告義務:2週間に1回以上 ・レインズへの登録義務:7日以内 |
専属専任媒介契約 | ・複数の不動産会社への依頼:できない ・依頼者が入居者を探しての直接契約:できない ・契約の有効期限:3か月以内 ・不動産会社からの進捗状況の報告義務:1週間に1回以上 ・レインズへの登録義務:5日以内 |
特に専任媒介契約と専属専任媒介契約を結ぶ場合は、注意が必要です 。不動産会社の中には、やる気のない会社もあります。やる気のない会社と専属媒介契約や専属専任媒介契約を締結してしまうと、売却活動がスムーズに進まない可能性が高いです。
売却活動をおこなう際は、不動産会社だけでなく、媒介契約にも気を配りましょう。
投資用ワンルームマンションの売却タイミング4選
投資用ワンルームマンションのおすすめの売却タイミングは、下記の4つです。
・不動産価格が高いとき
・ワンルームマンション投資が盛り上がっているとき
・長期所有となるタイミング
・赤字が出ているタイミング
不動産価格が高いとき
不動産価格が高いときが最もおすすめのタイミングです。例えば直近10年は不動産価格が右肩上がりしており、売却に最適のタイミングです。
【引用】不動産価格指数(令和4年4月・令和4年第1四半期分)-国土交通省
国土交通省が公表している資料によると、2010年と比較して2022年のマンション(区分所有)の価格は1.8倍に上昇しています。
今後もマンション(区分所有)の価格上昇が続くとは限りません。売却を検討されている方は、不動産価格が下落する前の売却をおすすめします。
ワンルームマンション投資が盛り上がっているとき
ワンルームマンション投資が盛り上がっているときも、売却におすすめのタイミングです。最近は副業ブームや年金対策として、ワンルームマンション投資が人気です。
ワンルームマンション投資が盛り上がっているときに売却すると、購入希望者が多いため、スムーズに売却できる可能性が高まります。とにかく物件数を増やそうとする方もいるため、通常よりも高い価格で売却できる可能性が高いです。
長期所有となるタイミング
5年超の長期所有となるタイミングでの売却もおすすめです。所有期間が5年を超えてから売却すると、売却益が生じた際にかかる税率が低くなります。
売却した年の1月1日時点での所有期間 | 税率の合計 | 所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 |
5年超 | 20.315% | 15% | 0.315% | 5% |
5年以下 | 39.63% | 30% | 0.63% | 9% |
【参考】No.3208 長期譲渡所得の税額の計算|No.3211 短期譲渡所得の税額の計算-国税庁(2023/4/12時点)
所有期間が5年を超えてから売却すると、税率は約半分となります。そのためマンションの売却によって利益が生じる可能性の高い方は、所有期間が5年を超えてから売却するのがおすすめです。
赤字が出ているタイミング
不動産投資で月々赤字が出ているときも売却を検討すべきタイミングです。基本的に家賃は年数が経つにつれ下落します。
現状の家賃で赤字が出ている場合は、長期で保有すると、さらに赤字がかさみます。人によっては自己資金で赤字を補填できなくなるケースも想定できるでしょう。
自己資金で赤字補填できない状況は、つまりローンの返済が滞っている状態です。ローンの返済が滞ると、所有している物件が競売にかけられる可能性が高く、市場価格よりも低い金額で売却することになりかねません。ワンルームマンションの売却代金で、借入金をすべて返済できなければ、最悪のケースでは自己破産が考えられます。
そのため、現在月々の収支が赤字になっているワンルームマンションを所有している方は、マンションを売却して手仕舞いすることも1つの選択肢です。
まとめ
本記事では、投資用ワンルームマンションを売却する際の注意点やスムーズに売却するための方法、売却に適したタイミングについて解説しました。
投資用ワンルームマンションを売却する際の注意点は、下記の5つです。
・ローンの残債があると売却できない
・売却には費用がかかる安易なリフォームをおこなわない
・すぐに売却活動は終わらない
・やる気のない不動産会社もいる
特にローンの残債があると抵当権が設定されているため、金融機関より物件売却の許可が出ない可能性が高いです。ローンが残っている物件を売却する場合は、ローンの完済が必要となります。
また投資用ワンルームマンションを売却するポイントは下記の5つです。
・ローン残債を確認する
・リフォーム内容は不動産会社に確認する
・不動産の一括査定サイトを利用する
・余裕を持った売却期間を設定する
・媒介契約の種類を確認する
売却にはお金や時間がかかるため、余裕をもって売却をおこなってください。
売却するか悩んでいる方には、不動産の査定サイトの活用をおすすめします。「イエリーチ」では無料で何度でも査定依頼が可能です。売却を悩んだタイミングで査定し、売り時を見失わないようにしましょう。