マンションのサブリース契約にかかる手数料を紹介!売却には不利?

マンションのサブリース契約にかかる手数料を紹介!売却には不利?

目次1 マンションのサブリースとは2 サブリース契約にかかる手数料3 マンション売却にサブリースは不利と言われる理由4 … 続きを読む マンションのサブリース契約にかかる手数料を紹介!売却には不利?


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マンション経営のリスク対策にサブリース契約がありますが、売却価格が下がる可能性があるため注意が必要です。

本記事は下記のような方におすすめです。
  • サブリースのシステムがよくわからない
  • サブリースの手数料がどれくらいかかるか気になる
  • サブリースにどのようなメリット・デメリットがあるか知りたい

本記事では、サブリース契約のシステムや手数料を解説しています。
サブリース契約を検討している方はぜひ参考にしてください。

マンションのサブリースとは

マンションのサブリースとは、サブリース会社にマンションを貸して一定の保証賃料をもらう手段です。
サブリースについて下記の順番でさらに詳しく解説します。

・サブリースのシステム
・サブリースの種類
・サブリースのメリット
・サブリースのデメリット

サブリースのシステム

サブリースのシステムは、サブリース会社がオーナーからマンションを借り上げて代わりに入居者に貸す形態です。
サブリース会社はオーナーに手数料を差し引いた保証賃料を継続して支払います。
その代わり、入居者が支払う家賃はサブリース会社が受け取るシステムです。

サブリース会社はオーナーに支払う保証賃料と入居者から受け取る家賃の差額を収入とします。
オーナーは空室でもサブリース会社から安定した収入を得られるため、空室のリスク対策でサブリース契約を結ぶケースが多いです。

サブリースの種類

サブリース契約には賃料固定型と実績賃料連動型の2種類があります。
それぞれの違いを知りましょう。

賃料固定型

賃料固定型はマンションの賃料が変動してもオーナーが受け取る保証賃料は変動しない契約方法です。

一定の収入を得られるため、収支計画が立てやすいメリットがあります。
景気の悪化やトラブルの発生で家賃が下がっても保証賃料は変わらないためリスク対策にも有効です。

実績賃料連動型

実績賃料連動型はマンションの賃料に応じてオーナーが受け取る保証賃料も変動する契約方法です。

一定の収入を確保しながら、賃料が上がったときには保証賃料も多くもらえるメリットがあります。
ただし、景気の悪化やトラブルの発生で賃料が下がった場合は保証賃料も下がるため注意が必要です。

サブリースのメリット

サブリース契約には下記のようなメリットがあります。

・一定の賃料を確保できる
・入居者管理が不要

一定の賃料を確保できる

サブリース契約のメリットは一定の賃料が確保できることです。
住人との契約だと空室になった場合に、次の住人が見つかるまでの収入は0円となります。

サブリース契約なら、空室になってもサブリース会社から一定の保証賃料が受け取れるため収入が0円になることはありません。
安定した収入を確保したい場合はサブリース契約がおすすめです。

入居者管理が不要

サブリース契約のメリットは、入居者管理に手間がかからないことです。
サブリース契約を結ぶとマンションに関係する管理業務や入退去の手続きなどの業務をサブリース会社が代行します。
建物管理や入居者が家賃を滞納した場合の対応もサブリース会社が担当します。

入居者管理に手間や時間をかけたくない方はサブリース契約に向いています。

サブリースのデメリット

サブリース契約には下記のようなデメリットがあります。

・賃料減額のトラブルが多い
・利益率が低い

賃料減額のトラブルが多い

サブリース契約のデメリットは賃料減額のトラブルが多いことです。
賃料固定型であっても保証賃料は定期的に見直しがおこなわれ、サブリース会社から賃料減額請求される場合があります。

賃料減額請求は借地借家法で認められているため、サブリース契約の賃料減額に違法性はありません。

賃料減額のトラブルが相次いで発生したため、令和2年12月15日に施行された「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」で、下記のようなルールが新たに作られました。

“サブリース契約の締結前にオーナーに対し、契約条件にかかわらず借地借家法に基づき家賃が減額され得ること等を書面に記載して説明しなければならないことを明確化しました”
【引用】サブリース事業適正化ガイドラインの策定-国土交通省

賃料減額の可能性がある場合は契約時にサブリース会社からオーナーに説明する必要があります。
トラブルに巻き込まれないためには、サブリース会社の説明を受けて納得できる条件で契約しましょう。

利益率が低い

サブリース契約のデメリットは利益率が低いことです。
サブリース契約をおこなうとサブリース会社に一定の手数料を支払います。
手数料がかかるため、本来得られる収入よりも実際に入る収入の方が低いです。

ローンを組んでマンション経営をしている場合、サブリース会社から受け取る保証賃料よりもローンの支払いが多くなるケースもあります。
そうなると毎月赤字が続く状態になるため注意が必要です。
サブリースは月々の収支がプラスになることを前提に契約をおこなう必要があります。

サブリース契約にかかる手数料

サブリース契約にかかる手数料

サブリース契約にかかる手数料を下記の順番で解説します。

・サブリース契約の手数料の相場
・更新手数料や敷金・礼金はサブリース会社が受け取る
・サブリース契約の手数料以外にかかる費用

サブリース契約の手数料の相場

サブリース契約の手数料は家賃の10%~20%が相場です。
家賃が10万円の場合、サブリース会社に支払う手数料は1万円~2万円となります。

手数料はサブリース会社によって異なるため事前に確認しておきましょう。
手数料を安く提示していても、手数料の見直し期間が短い場合があるため注意が必要です。

更新手数料や敷金・礼金はサブリース会社が受け取る

サブリース契約を結んでいる場合、更新手数料や敷金・礼金はサブリース会社が受け取ります。

これらの費用は建物管理や入居者対応をしたオーナーに支払われる手数料です。
サブリース契約を結んでいる場合はサブリース会社が建物管理や入居者対応をおこなうため、オーナーが手数料や敷金・礼金を受け取ることはできません。

サブリース契約の手数料以外にかかる費用

サブリース契約では手数料以外に下記のような費用が発生するケースがあります。

・老朽化による修繕費用
・共有部のメンテナンス費用
・入居者が退去したあとの原状回復費用

契約内容によってはサブリース会社の負担になる費用もあります。
余分な支払いを避けるためには、契約前にサブリースの手数料以外にかかる費用を確認しておきましょう。

マンション売却にサブリースは不利と言われる理由

マンション売却にサブリースは不利と言われる理由

マンション売却にサブリースは不利と言われています。
その理由や対処法を下記の順番で解説します。

・サブリース契約は解約しにくい
・サブリースの解約に手数料が発生するケースがある
・サブリースマンションを売却するコツ

サブリース契約は解約しにくい

サブリース契約を結んでいるとマンション売却ができないケースがあります。
なぜなら、サブリース会社は一般の住人と同じ立場でオーナーと契約しているためです。
住人を追い出してマンションを売却できないように、サブリース会社の意向を無視してマンションの売却はできません。

マンションを売却するためにはサブリース契約を解約する必要があります。
しかし、サブリース契約を結ぶ際には契約期間を設定しているケースがほとんどです。
契約期間があるとオーナー都合でサブリース契約の解約はできません。

サブリースの解約に手数料が発生するケースがある

マンションを売却する際にサブリース契約を解約する場合は違約金の支払いが必要です。
違約金の相場は家賃収入の約6カ月分となります。
月々の家賃収入が10万円だと違約金は約60万円です。
契約内容によっては解約金が家賃収入1年分になるケースもあります。

違約金の支払い条件や金額はサブリース契約を結ぶ際に定められています。
一度契約を結んだサブリース契約の解約は簡単ではありません。
違約金トラブルに巻き込まれないためにも契約時の違約金ルールを確認しておきましょう。

サブリースマンションを売却するコツ

サブリース契約をしているマンションは、サブリースを結んだまま売却するケースとサブリースを解約したあとに売却するケースがあります。
それぞれのケースを紹介します。

サブリース契約を結んだまま売却

サブリース会社の合意を条件に、サブリース契約を結んだままマンション売却ができるケースもあります。
ただし、サブリース契約を維持した状態でマンションを売却する場合は、売却価格が低く設定されるため注意しましょう。
なぜなら、サブリース契約している場合は手数料が差し引かれた保証賃料をもとに売却価格が算出されるためです。

また、家賃収入が低いサブリース物件を敬遠する投資家も多くいます。
敬遠される理由は、サブリース物件は手数料を差し引かれて利益が小さくなるためです。
サブリース契約を結んだままのマンションはサブリース物件として売却活動がおこなわれるため、買い手が見つかりにくくマンションの売却価格を下げる必要があります。

サブリース契約を解約してから売却

サブリースのマンションは、サブリース契約を解約してから売却することも方法の1つです。
契約を結んだまま売却するよりも高値で売却しやすいメリットがあります。

サブリース契約を結んだまま売却する場合とサブリース契約を解約して売却する場合のどちらがいいかは、サブリース解約にかかる違約金によって変わります。
サブリース解約に高額な違約金が発生する場合は売却価格が下がっても、サブリース契約を結んだまま売却する方がよいでしょう。
違約金がかからない場合は解約してから売却することをおすすめします。

まずはサブリース会社に違約金の確認をしましょう。

まとめ

サブリース契約は管理代行や家賃収入が保証される代わりに手数料がかかります。
契約内容によっては毎月の収支が赤字になるケースもあるため注意が必要です。
サブリース契約を結ぶ場合は手数料や解約の条件をしっかり確認しましょう。

また、サブリース契約はマンション売却にも不利になります。
サブリース契約を結んだままだと売却価格が下がり、サブリース契約を解約する場合は多額の違約金が発生するケースもあるため注意が必要です。

サブリース契約を検討している方は本記事をぜひ参考にしてください。