不動産の相場価格の調べ方!参考にしたい4つの方法と注意点

不動産の売却を検討し始めたなら、気になるのはやはり売却価格です。売却価格を高く設定し過ぎてしまうと、なかなか買い手がつかず、低く設定し過ぎると大きな売却損を抱えることになります。どちらにしろ、オーナーにとっては大きな負担です。 効率良く不動産を手放すには、まずは不動産の相場価格を知ることが大切です。 この記事では、不動産売却を検討中のオーナーが、相場価格を調べるときに知っておくべき知識について紹介します。


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不動産の相場を調べるコツは「似ている物件」を探すこと

不動産投資を行うオーナーであれば、不動産業界の動向に対する関心が高いので、ある程度の相場は把握しているかもしれません。しかし、より現実的な相場価格を知るためには、押さえておくべきコツがあります。それは、売却予定の不動産と「似ている物件」を探すことです。

物件の条件が似ているほど、相場価格の予測は正確なものとなります。とはいえ、いくら条件が似ていたとしても、一つひとつは異なる物件であるため、比較する条件をある程度絞る必要があります。

ここでは、相場を調べるときにリサーチしておきたい、不動産の主な比較条件を解説していきます。

最寄り駅

都市部の不動産で資産価値を測るのに欠かせない条件が、最寄り駅です。都市部では電車が毎日の移動手段となるため、通勤・通学などに便利な沿線にある駅や生活基盤の整った駅、駅周辺の環境などが、不動産価格を左右します。

仮に築年数や広さなど建物としての条件がまったく同じであったとしても、最寄り駅がひと駅違うだけで相場が大きく異なることもあるのです。

さらに注目しておきたいのが、不動産から最寄り駅までの距離で、都市部であるほど最寄り駅までの距離は近いほうが、相場価格は高まります。徒歩15分よりは10分、10分よりは5分と、駅に近いほど売却価格は高くなりやすいようです。
逆に、車が中心の地方では、最寄り駅が不動産の資産価値に影響しにくくなる点も覚えておくと良いでしょう。

広さ

不動産の広さに対する価値を表現するときには「平米単価」や「坪単価」が用いられます。平米単価とは1辺1mの正方形の面積(1平方メートル)あたりの価格です。
一方で、坪は昔から使われている日本独自の単位で、坪単価とは「畳2畳分=約3.3平方メートル」あたりの価格を指します。

平米単価や坪単価から算出できる不動産の価値を以下の条件を例に、実際の手順を紹介します。

「所有する不動産A」:50平米
「類似点の多い不動産B」:70平米/売り出し価格3,500万円

この場合、不動産Bの平米単価は「3,500万円÷70平米=500万円」となります。この平米単価500万円から、不動産Aの相場は「500万円×50平米=2,500万円」ということが分かります。

ただし、一般的に不動産は広くなるほど平米単価が上がり、狭くなるほど平米単価が下がるとされています。そのため、似た条件が多い不動産だとしても、広さが大きく異なる場合はその点を加味して計算する必要があります。

築年数

築年数も、広さと同じく不動産の価値を示すわかりやすい条件です。

不動産には国の定める耐用年数が設けられています。例えば鉄筋コンクリートのマンションは47年です。そのため、耐用年数に近づくほど資産価値は低くなっていきます。不動産売却の際は、まずは所有する不動産の耐用年数を確認しておきましょう。

また、築年数から相場を調べるときには、5年単位を目安にするのが基本です。
戸建て、マンション、オフィスなど、不動産の種類によって異なりますが、不動産の下落率は耐用年数に向けて一律に下がるわけではありません。

例えばマンションの場合、新築後1年で相場は急落しますが、戸建て住宅に比べると下落率は緩やかで、築10年でも新築時の7割程度の資産価値を維持するとされます。その後も築15年、築20年と少しずつ降下していくのが通常です。
しかし、耐用年数まで残り半分ほどとなる築25年あたりには半減し、その後は下落率が大きくなる傾向にあります。

築25年以上のマンションをお持ちの場合は、築30年のマンションの相場や高く売るコツについて解説している記事をご覧ください。

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不動産の相場を調べる4つの方法

不動産の相場を知るために現地に足を運び、懇意にしている不動産会社を訪問するのも良い方法です。しかし今は、現地に行かずともインターネットを使って相場を調べることが可能な時代です。
この項では、インターネットを使ったスムーズな不動産相場の調べ方について紹介します。

1.レインズ・マーケット・インフォメーションで調べる

「レインズ・マーケット・インフォメーション」は、国土交通省の指定する公益法人、不動産流通機構が運営するサイトです。

レインズから提供されるのは日本全国の不動産取引情報で、物件の成約価格を調べられます。最寄り駅や広さ、築年数、成約時期などの条件を指定して検索できるため、所有する不動産とよく似た物件のリアルな売却額を把握することが可能です。

メンテナンスを除き、24時間365日いつでも利用が可能で利用料金も発生しません。相場を調べるときにはぜひ一度利用してみて下さい。

「レインズ・マーケット・インフォメーション」

2.土地総合情報システムで調べる

不動産の成約価格のほか、地価公示、都道府県別の地価調査などに関わる情報を掲載しているのが、国土交通省の運営する「土地総合情報システム」です。

このサイトの最大の特徴は、不動産取引を行なった人を対象にアンケートを実施し、その結果を公開していることです。物件の特定に至らないように配慮されていますが、類似物件の相場を知り、実際に売却を想定する際、大いに参考になることでしょう。

また、土地総合情報システムで提供される地価の公示や調査は、地図とリンクされるなど正確性が高く、データも詳細なので、土地を所有する方ならさらに利便性が高いサイトといえます。

「土地総合情報システム」

3.不動産情報サイトで調べる

不動産会社の物件情報サイトも、相場のリサーチに最適です。不動産情報サイトには、現在売り出し中の物件が多数掲載されているため、絞り込み検索によって類似物件も簡単に見つけることができます。
サイトによってはエリアごとの相場情報を掲載していることもあるので、相場の見当をつけたい方に最適です。
最近ではサイトごとの差別化が進んでいるため、より充実した機能を提供する不動産会社も増えています。

資産管理サービスを提供する「イエリーチ」も、投資用不動産の相場価格を調べるのに便利です。
複数の不動産会社に保有する不動産の査定依頼ができる機能を搭載しているため、相場の把握もスムーズです。また、オーナーの個人情報が不動産会社に渡ることもないので、営業電話がかかってくるなどの心配もいりません。
ほかにも不動産投資による収支シミュレーションなど、物件の管理から売却までを充実した機能でサポートを行っています。

イエリーチのご利用はこちら

4.不動産の一括査定で調べる

不動産業界でも、引越し見積もりや中古車売買などでよくみられる一括査定が一般化しています。

一括査定では、サービスを提供する会社に情報を登録したのち、結果を待つのが基本的な流れです。手間もお金もかけることなく、物件の相場を把握することができます。

ただし、査定に対する考え方は不動産会社によって違うため、査定結果の上限額と下限額が大きく異なることもあります。「高ければ良い」「低ければ悪い」ではなく、適切に査定しているかを見極める必要がありますし、不動産会社からの営業連絡は避けられません。電話が頻繁にかかって来たりダイレクトメールが届いたり、ということもあるでしょう。

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不動産の相場を調べる際の注意点

どんな方法を使うにしても、実際に相場を調べるときにはいくつか注意すべきことがあります。最後に、不動産の相場を調べる際の注意点について解説します。

売り出し価格=成約価格ではない

先述した不動産情報サイトでの相場調査は、登録の必要がないため、最も手間のかからない相場のリサーチ方法だといえるでしょう。しかし、掲載情報の売り出し価格に惑わされ過ぎてはいけないという注意点があります。

売り出し価格はその不動産オーナーの希望する売却価格であり、実際にその価格で成約するとは限りません。むしろ、不動産売買では値下げ交渉を希望する買い手が多いため、売り出し価格より成約価格が下がることはよくあります。

そこで、レインズなど他サイトで調べた成約価格も考慮するようにしましょう。

不動産の相場は変動する

不動産の相場は常に変動します。
仮に、「購入時は沿線で一番人気の駅から徒歩5分、需要の絶えない物件」だったとしても、時代の変化によって、他の駅に需要が流れている可能性も考慮しなくてはなりません。

購入時から売却を検討するまでに、人口の動向やエリアの開発状況など、不動産を取り巻く環境に変化がなかったかを入念に調べましょう。

特に大規模な都市開発は数年先の状況を一変させます。不動産は売りたいときにすぐに売れるとは限らないため、半年から1年の期間は見ておかなければなりません。大規模施設が建設中など、近い将来の動向にも目を向けて不動産の需要をとらえ、相場に反映させる考え方が大切です。

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まとめ

不動産の売却を検討し始めたら、まず行いたいのが相場の見極めです。
相場の調べ方として、まずは似た条件の不動産を見つけて、どの程度の資産価値とされているかを知ることが最初の一歩です。最近ではインターネット上に不動産情報サイトが増えています。自宅で気軽に相場について調べることができるので、ぜひ積極的に活用しましょう。

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