空室対策にインターネットを導入!回線の種類や費用を紹介!

マンション経営における最も大きなリスクは、空室の状態が長期化することです。空室が長いとそのぶんの家賃収入がなくなり、ローン返済といった支出ばかりが増えてしまうようになるでしょう。 そのため、適切な空室対策を実施することが重要になります。そこでおすすめなのが、入居者が無料で利用できるインターネット設備の導入です。 この記事では、空室対策に無料インターネットが最適である理由と、その導入方法について紹介します。


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無料インターネットの導入が空室対策になる理由

インターネット環境を入居者個人が契約する方法もありますが、豊富な回線・サービスの中から自分に合ったものを探したり契約をしたりするのは大変です。繁忙期ともなれば人気業者は工事の予約自体がなかなかとれず、希望通りのタイミングで開通できないケースも少なくありません。

あらかじめ入居者向けに無料インターネットを導入しておくと、引っ越し時期を問わず快適なインターネット環境を楽しんでもらえます。しかしオーナーの中には「自分でお気に入りのサービスを選びたいのでは」と導入を躊躇する方もいるでしょう。

そこでここでは、無料インターネットの導入が入居者に喜ばれる理由、ひいては空室対策になる4つの理由を紹介します。

入居者に1番人気の設備

近年、多くの入居者が新居に希望する設備として、無料インターネットをあげる例が多くなっています。実際、2020年に発表された全国賃貸住宅新聞の人気設備ランキング1位は、単身者・ファミリー層ともに無料インターネットでした。

世界的にスマホユーザーが増加し、多くの人が日常的にスマホで動画視聴やショッピング、ゲームなどを楽しむ現代において、インターネット環境の有無は重要です。単身者にとっても欠かせない設備となっており、テレワークやオンライン授業の他にもビデオのサブスクをはじめインターネット環境を必要とする機会は多くあります。

訴求効果が高い

2つ目は、訴求効果が高いという点です。

ひと昔前と違い、現在では不動産会社へ直接足を運んで物件を探すのではなく、インターネットで物件探しをする人が増えてきました。こだわりの条件検索やキーワード検索など、欲しい情報だけを絞り込んで探せるので非常に便利です。

インターネットを使った物件探しですが、「無料インターネットのある物件が良い」と考える人が多いです。そのため、物件のセールスポイントに「無料インターネット」を提示しておけば、こういった人たちの検索結果に表示されやすくなるでしょう。

それではなぜ、無料インターネットにこだわる人が多いのでしょうか。その理由は、無料インターネットのない物件の場合、入居者自身でインターネット回線を引き、月々の使用量を負担しなくてはならないためです。

回線の種類やプロバイダの違いなどで費用は異なりますが、回線を個人で引いた場合、月々3,000~6,000円ほどは必要となるでしょう。

しかし無料インターネットを備えている物件であれば、入居者はインターネット料金を支払わなくて済むようになります。こういった点が、若者を中心に大きなメリットとして魅力的に映るのです。

競合物件との差別化が図れる

インターネットを使いたいと考えている人は、すぐに利用できるよう無料・有料問わず、導入工事が済んでいる点を重視します。

すでに導入工事が済んでおり、なおかつ無料でインターネットが使えるというのは、入居検討中の人にとっては大きなポイントになるでしょう。

周辺に似たような物件があれば、需要の高い無料インターネット設備のある物件のほうが優先して選ばれやすいです。無料インターネットの導入で、競合物件との差別化が図れます。

長期入居が期待できる

無料インターネットのある物件から転居する場合、次の物件でインターネットが引かれていなければ、自分で契約しなければなりません。そのぶん出費が発生するだけでなく、導入工事の間はインターネットを利用することができなくなります。

そのため、仕事などでインターネットが必須な人の場合、不便さを理由に転居を見送る可能性があります。過度な期待は禁物ですが、無料インターネットは長期入居を促す要素にもなるといえるでしょう。

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所有物件にインターネットを導入する費用

入居者にインターネットを無料で提供する以上、気になるのが導入時の費用です。家賃収入などで問題なく回収できるかどうか、所有物件の運用計画とともにチェックしましょう。

所有物件にインターネットを導入する場合に発生する費用は、大きく分けて工事費用と月額費用の2種類です。

工事費用を確認

初期費用としてかかるのが、工事費用です。回線の種類や物件数、戸数によって金額は変動するため、導入したいインターネットサービスの最新情報を確認しましょう。

目安としては、1部屋あたり約12万円~約40万円の初期費用が必要です。

月額費用を確認

月額利用料などのランニングコストも、工事費用と同じく契約内容によって変動します。トラブル時などのサポート費用が含まれていることもあるため、料金の内訳をこまかく確認することが大切です。

月額費用の相場は、数千円~を見ておきましょう。

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無料のインターネットを導入する手順

無料のインターネットを導入するときは、物件に最適なサービスを選ぶことが重要です。料金のみを重視して選ぶと接続スピードが遅かったり、サービス非対応エリアだったりとトラブルにつながることもあります。

ここでは、無料のインターネットを導入するために押さえておきたい、基本の手順を紹介します。

回線の種類を決める

まずは導入するインターネット回線の種類を決めましょう。インターネット回線は、大きく分けて有線接続と無線接続の2タイプがあげられます。

有線接続とは、その名のとおりLANケーブルを使用して端末とインターネット光回線を接続する方法です。先に光ケーブルを物件へ引き込む工事を行う必要がありますが、安定したインターネット接続ができるメリットを持っています。

コンクリートのマンションなど物件の構造や材質に関係なく、安心して利用できる接続方法です。有線といっても室内でWi-Fi機器に接続すれば端末にLANケーブルをつなげなくてもインターネットを利用できます。

メリットが多い有線接続ですが、光ケーブルの工事は個室ごとに行う必要があるため、入居者が既にいる場合は日程調整や説明などの手間がかかる点に注意しましょう。

無線接続は、物件の共有部分や外壁に設置したWi-Fi機器を介して各部屋に無線で接続する方法です。大元となるWi-Fi機器は、物件近くの電柱からインターネット回線を引き込みます。

各部屋での工事を行う必要がないため、手間や時間がかからないのがメリットです。入居者に日程を調節してもらったり個室内に立ち入らせてもらったりする必要がないため、ほとんどの部屋が入居済みの状態でも手軽に導入できます。

LANケーブルも必要ないため、各個室のケーブル周りがすっきりするメリットもあります。ただしWi-Fi機器の設置場所によってはコンクリートの壁などに電波が阻まれることから、有線接続に比べると安定性に不安が残るでしょう。

申し込み

物件など条件に合ったサービスを絞り込んだら、無料見積もりで最終的な比較をします。初期費用や月額利用料といった項目ごとの費用はもちろん、物件を手放したときのために解約金などもチェックしましょう。

見積もり内容に納得できれば、契約書にサインをして工事の申し込みを行います。初期費用は工事開始前に支払うのが一般的です。

管理会社と打ち合わせ

主に入居者への案内、入居者から問い合わせがあったときの通信事業者などへの問い合わせについて打ち合わせをしておきます。

入居後スムーズにインターネットを利用してもらうためにも、管理会社にも適切な対応を取ってもらうためにも、必要な情報はあらかじめ打ち合わせて共有しておきましょう。

入居者へのインターネット導入の案内

インターネットを導入したことについて、管理会社経由で入居者一人ひとりに案内をします。
通信事業者などに直接入居者の個人情報を提供するのはNGです。管理会社に情報提供の確認をとってもらい、そのうえで回線事業者などから個人に連絡してもらうようにしましょう。

宅内工事

インターネット回線を引く際は、屋外と宅内の2種類の工事を行うことになります。宅内工事は部屋の中で施工するため、各入居者と相談して日程を調整しなければなりません。(工事の日程調整は回線事業者が行うことが一般的です。)

完了までには少なくとも4週間はかかることが多いです。入居者となかなか日程を調整することが難しければ、さらに時間がかかってしまうでしょう。

なお、各住宅インターネットを引くやり方ではなく、全戸一括型でインターネット回線を引き、IDとパスワードがあれば誰でも利用できる状態にしておくことも可能です。

サービス開始

各部屋のインターネットは、工事が完了してはじめて使うことができます。インターネットが利用可能になったことを、管理会社から改めて入居者に伝えてもらいましょう。全戸一括型でサービスを提供する場合は、利用方法についても案内しておきます。

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さらに効果的な空室対策をするなら

無料のインターネットを導入することは、入居後すぐにインターネットを楽しみたい方や忙しくて自力で契約や開通手続きをする暇のない方への訴求が期待できます。さらに効果的な空室対策をするなら、物件そのものの収支シミュレーションも忘れずに行いましょう。

せっかくインターネット回線で物件の魅力をアップさせても、きちんとした利益が期待できなければ、本当に効果的な空室対策とは言えません。

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まとめ

今回紹介したように、賃貸物件の空室対策にはさまざまなものがあり、なかでも無料インターネットの導入は効果的な空室対策のひとつです。

入居者の人気が高い設備ですので、空室対策について考えているオーナーは、コスト面などを考慮して導入を検討してみてください。

導入の際は本記事の内容を参考に、コストパフォーマンスの高い空室対策を実現していきましょう。
無料インターネットの導入をはじめ、もしも空室対策に関する疑問点や不明点などあれば、信頼できる不動産会社に相談するのがおすすめです。