ワンルームマンション投資で失敗する6つの理由
まずは、ワンルームマンション投資で失敗する6つの理由について理解しておきましょう。
① ワンルームマンション投資に関する理解が足りていない
ワンルームマンションの物件にはさまざまな種類や特徴があり、全て同じではありません。たとえば、学生や単身赴任者向けの低価格物件(1Rの物件)と、ファミリー向けの1LDKの物件とでは、投資物件としてみたときの収益構造は大きく違います。
こうした物件ごとの特徴を知らずに、セールスマンが出してくる見積書の利回りだけを見て投資判断をすれば、失敗する可能性は高くなるでしょう。逆にいえば、物件ごとに知っておくべきポイントを押さえて調査をしておけば、良い物件に出会える確率は高くなるのです。
また、ワンルームマンション投資の特性を理解しておくことも重要です。ワンルームマンション投資の特徴は、何よりも一棟購入の物件と比較して、小回りの良い投資ができることです。
具体的にいえば、以下の3つの特徴があります。
・投資額が抑えやすい
・管理がしやすい
・流動性があること(売買が成立しやすい)
こうした投資のスタイルは、必ずしもすべての人に合っているというわけではありません。
たとえば、資金力が豊富にある人がワンルームマンション投資に取り組むとなると、購入する物件数が多くなってしまい、管理に大変な労力を取られてしまうでしょう。重要なことは、自分に合った投資の方法を選択することです。
② 節税効果に重きを置きすぎている
節税対策としてワンルームマンション投資を始める方も多いでしょう。しかし、節税効果に目がいきすぎて、肝心のキャッシュフローを悪化させてしまう人は少なくありません。
ワンルームマンション投資は、一棟投資と比較して利回りが低くなりやすいのが実情です。そのため、賃料からローン返済と運用コストを差し引いたキャッシュフローが、赤字になることも少なくありません。
赤字になったとしても、黒字の所得から赤字分を差し引く「損益通算」の制度を活用できるため、どうしてもキャッシュフローを増やすことに鈍感になってしまいます。しかし、投資である以上、最終的に手元に残るキャッシュが増えないのでは意味がありません。投資によって本当にお金が増えているのかを常にチェックしておくことが大切です。
③ 家賃とかかるランニングコストを把握できていない
ワンルームマンション投資は「サラリーマンでも手軽な副業として始められる」などのうたい文句で宣伝されているのを、よく見聞きするでしょう。もちろん、ほかのビジネスと比較すれば、ワンルームマンション投資にかかる手間と労力が少ないのは間違いないのですが、それでも「何もせずにお金が入ってくる」というほど、甘いものではありません。
なぜなら、ワンルームマンション運用中にランニングコストが発生するため、それを収益から引けば、手元に残るお金はさらに少なくなるからです。具体的には、以下のようなコストが発生することを理解しておきましょう。
・管理費
・修繕積立費
・固定資産税
・定期的な住宅設備の交換
・税理士の報酬
ワンルームマンション投資で特に重要なコストが、各種の修繕費用です。特に、築年数15年以上の物件は、修繕費用が莫大になるケースも考えられます。
修繕の目安となるのが「耐用年数」です。各設備のおおよその耐用年数は、以下のとおりです。
・エアコン:8年〜10年
・水栓(キッチン・浴室・洗面など):約10年
・給湯器:8〜15年
また、ワンルームマンション投資で発生する設備関連の費用として、以下のような目安を知っておきましょう。
・網戸:7千円~8千円
・換気扇:3万円~4万円
・IHコンロ:5万円~7万円
・エアコン:8万円~10万円
・給湯器:10万円~20万円
・電気温水器:20万円~30万円
ワンルームマンション投資でもそれなりのコストがかかります。こうしたコストについて、営業マンから詳細を知らされず買ってしまい、後から「赤字になって困る…」という人は決して少なくないのです。
収支計算を詳細に行ってはじめて、その投資にメリットがあるかどうかの判断ができます。不動産の営業マンが提示するシミュレーションに頼りすぎず、自分の力でも計算する必要があることを理解しておきましょう。
④ 営業マンの話していることを全て鵜呑みにしている
不動産投資の初心者の方にとって、不動産営業マンのアドバイスはとても参考になることが多いでしょう。ただし、営業マンの仕事はあくまでも物件を買わせることであることは理解しておかなくてはなりません。
基本的には投資家目線に立ってくれる良心的な営業マンが多いのですが、中には自分の営業成績だけを考えている営業マンもいます。営業マンの話していることがすべてではありません。重要なことは、得た情報を自分できちんと調べる手間をかけることです。
⑤ 物件の中身を知らずに購入してしまう
一見すると利回りの高い魅力的な物件であっても、中身をよく調べてみるとお金が出ていくばかりの不良物件であることは少なくありません。
たとえば、以下の項目のチェックが漏れてしまうのは、よくあるミスです。
・修繕積立費用の積み立て状況
・入居者がいる場合、賃料滞納の有無
・入居期間を確認せずに物件購入してしまう
こうした情報について事前に把握しておかないと、想定以上のコストがかかってしまいます。
⑥ リサーチが足りていない
ワンルームマンション投資に限らず、不動産投資で成功するためには物件の徹底的なリサーチが欠かせません。
たとえば、あなたは「築年数が経過したことによる家賃下落リスク」について、物件購入前にリサーチができていたでしょうか。ワンルームマンションは築年数が経過すると、10年で約10%、20年で20%の割合で家賃が下落していくといわれています。
こうした事前知識を持たず、不動産営業マンの見積もりを鵜呑みにすると、後悔してしまうことも少なくありません。不動産投資では長期的な視点が必要です。物件の今の状況だけでなく、10年先・20年先の状況まで見据えて投資判断をしましょう。
ワンルームマンション投資で失敗しない4つのポイント
上記で見た失敗例のパターンを踏まえたうえで、失敗を避けるためにはどうしたらいいのでしょうか。
ここでは、ワンルームマンション投資で失敗しないための4つのポイントについて紹介します。
① 家賃は下がる可能性があることを考慮しておく
第一に、不動産物件は経年によって家賃が低くなるものであることを理解しておきましょう。
物件購入時には近隣の物件と比較して、とても魅力的な物件であったとしても、近隣に新築物件ができると、物件としての魅力で劣ってしまう可能性があります。そうなれば、建物の築年数に応じて家賃を下げないと、入居者がなかなか決まらない可能性があるでしょう。
このように、物件から得られる家賃収入は決して一定では無いことを理解しておく必要がある。どうしても家賃を下げたくないのであれば、リノベーションなどで他物件との差別化を図る必要があります。
② 返済計画をきちんと立てておく
多くのケースで、金融機関からのローンを利用して不動産投資をすることになります。家賃収入からローン支払いや諸経費を差し引きして、キャッシュがプラスになるようにするのが不動産投資で成功するためのポイントです。
しかし、変動金利ローンの場合には、金利が上昇することもあるので、当初の計画よりもキャッシュフローが悪くなってしまう可能性があります。
「金利が低い状態で払えても、金利が上昇すれば払えるか不安になってしまう…」という計画では、心もとないでしょう。そうならないように、ある程度の金利上昇をリスクとして織り込んだ返済計画を組んでおくことが重要です。
また、返済額軽減型の繰り上げ返済を活用しながら早期完済に向けた計画を立てることもおすすめです。返済額軽減型とは、繰り上げ返済後の毎月のローン返済額を少なくしてもらう仕組みのことをいいます。返済額軽減型の繰り上げ返済を活用すれば、繰り上げ返済を行うたびに投資物件のキャッシュフローを改善していくことが可能です。
③ 設備投資に妥協しない
投資物件のキャッシュフローを改善するためには、コストを減らすのと同時に、「家賃を上げるにはどうするか?」を考えることも重要です。室内の設備は物件の魅力にもなりうるので、妥協せずこまめにケアしましょう。
また、物件の魅力を維持することは、空室のリスクを下げることにもつながります。設備が良いとその分借り手がつきやすくなります。
④ 自分の力を過信し過ぎない
ワンルームマンション投資においては、プロの力を借りて運用改善をするのもひとつの選択肢です。
設備破損時の入居者対応や、家賃の滞納トラブルなどが起こることも考えられるでしょう。
投資は手元にあるお金を増やすことが目的であり、ゴールです。家賃がない、赤字になっている事は収入がゼロと同じことなので、「投資なんて、そもそもやらなければよかった」ということにもなりかねません。
このようなリスクを回避するためにも、不動産投資のプロからアドバイスを受けることも検討 してみてください。
ワンルームマンション投資を成功させるには
ワンルームマンション投資にはリスクがつきものです。物件の空室リスクや、家賃滞納リスク、物件の老朽化リスクなど、備えておくべき事柄がたくさんあります。ワンルームマンション投資を成功させ、多くのお金を手元に残すためには、これらのリスクを適切に回避できるかどうかがポイントになるのです。
逆にいえば、リスクへの対策をしっかり行い、物件の下調べを入念にしておけば、安心してマンション投資ができます。
ワンルームマンション投資を成功させたい方には、イエリーチの利用をおすすめします。
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まとめ
今回は、ワンルームマンション投資でよくある失敗例について解説しました。現在はまだ収益が思うように挙げられていない方も、過去の失敗例に学ぶことができれば、投資を成功に導けるでしょう。本文で解説したワンルームマンション投資成功のポイントを参考に、収益改善に取り組んでみてください。