DX推進の取り組み

1.トップメッセージ

ネクサスエージェントは、「理想を追求する」という理念のもと、「不動産を通じて、価値を提供し、世界を変えていく」というミッションを掲げ、その理想を実現するプラットフォームカンパニーを目指しています。

近年、デジタル技術の急速な発展は、社会構造や人々のライフスタイルを大きく変え、不動産取引のあり方も根本的な見直しが迫られています。私たちはこの変化を好機と捉え、培ってきた不動産取引の知見と最新のテクノロジーを融合させ、これまでにない新しい価値創造に挑戦します。

かつて金融業界で起こった「金融ビッグバン」が業界構造やサービスを劇的に変えたように、私たちは不動産業界においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、いわば「不動産ビッグバン」とも呼べる変革を主導する覚悟です。これは単なる業務のデジタル化ではありません。従来の不動産取引が抱える構造的な課題を根本から解決する、次世代の不動産取引プラットフォームを提供することで、業界の常識を刷新します。

ネクサスエージェントは、常に時代の先を読み、未来のスタンダードを創造する企業として、お客様、パートナー企業様、そして社会全体にとって真に価値あるサービスを提供し続け、なくてはならない存在となることを目指してまいります。

株式会社ネクサスエージェント 代表取締役 岩田 講典
2.経営ビジョン

ネクサスエージェントは、最先端のデジタルテクノロジーを駆使した次世代の不動産取引プラットフォームを構築・提供することで、業務効率化の先にある、不動産市場の根本的な変革を目指します。
DXを通じて以下の3つのビジョンを実現し、「不動産ビッグバン」を主導することで、業界の新しいスタンダードを築いてまいります。

  • 透明性と公正性の高い市場の実現
    • 取引プロセスを可視化し、情報格差を解消。売り手も買い手も安心して参加できる、オープンな不動産市場を創造します。
  • 一人ひとりに最適な顧客体験の提供
    • AIとデータを活用し、お客様のニーズに寄り添った、スムーズで付加価値の高い不動産取引体験を提供します。
  • 不動産市場の活性化と新たな価値創造
    • 不動産市場の流動性を飛躍的に高め、遊休資産の活用を促進。新たな投資機会を創出することで、日本経済全体の活性化に貢献します。
3.DX戦略

経営ビジョンの実現に向け、主力事業である不動産売買プラットフォーム「イエリーチ」の改革を中核に、以下の戦略でDXを推進します。

3-1.ビジネスモデル

AIとデータを活用した次世代プラットフォームを構築・提供することで、従来の労働集約型モデルから脱却します。売り手と買い手が効率的に繋がる革新的なマーケットプレイスを確立し、収益モデルの変革と持続的な成長を目指します。

  • 提供価値
    • 売り手・買い手双方にとって最適な取引環境
      • AIによる高精度なマッチングと交渉支援、迅速な情報提供を通じて、双方に納得感のある取引機会を提供します。
    • 市場の活性化と流動性向上
      • 潜在的な売り手・買い手の市場参入を促進し、取引件数の増加と不動産市場全体の流動性を高めます。
    • 経済への貢献
      • 不動産取引の活性化を通じて、市場への資金流入促進、適正な不動産価格形成に貢献し、ひいては経済全体の活性化に繋げます。
  • 事業展開

    不動産売買プラットフォーム「イエリーチ」を進化させ、売り手と買い手がより効率的に繋がるマーケットプレイスを確立します。これにより、不動産価値の最大化とお客様への利益還元の拡大を実現します。

3-2.DX推進の取り組み

上記ビジネスモデルを実現させるため、以下の3つをDX推進の柱とし、具体的な施策を実行します。

  1. 次世代プラットフォーム「イエリーチ」の開発・改善

    徹底したユーザー中心設計に基づき、社会基盤となるプラットフォームを構築します。AIによる高精度マッチングやオンラインでの手続き完結など、売り手・買い手双方の利便性を劇的に向上させる主要機能を開発し、ユーザーニーズを的確に捉え、継続的に改善サイクルを回します。

  2. AI技術の戦略的活用

    物件収集・価格査定・交渉といったコア業務をAIエージェントが自動化・支援し、生産性を飛躍的に向上させます。社内外の膨大なデータをAIが学習・分析し、高精度な金融評価支援や顧客一人ひとりに最適化された提案といった、付加価値の高いサービスを実現します。

  3. データ基盤の強化と利活用

    プラットフォームとAIの性能を最大化するため、AIにとって価値の高いデータを戦略的に収集・整備・分析するデータ基盤を強化します。これにより、AIの精度向上、サービスのパーソナライズ、効率的なマッチングなどを実現し、データドリブンな意思決定を可能にします。

3-3.成果指標(KPI)

DX戦略の進捗を測る指標として以下を定め、継続的にモニタリングします。

  • 次世代プラットフォーム「イエリーチ」における不動産売買件数(取引件数)
  • 次世代プラットフォーム「イエリーチ」における不動産売買金額(流通総額)
  • 営業担当一人当たりの売買件数(営業生産性)
4.DX推進体制

DX戦略の中核を担う体制は、代表取締役 岩田の強力なリーダーシップのもと構築されています。代表取締役が任命した技術管掌役員が「イエリーチ事業部」と「技術開発部」を率い、全社一丸となってDXを推進します。

  • イエリーチ事業部

    お客様の声を第一に、真に価値あるサービスを提供するため、徹底したユーザーヒアリングを通じて「イエリーチ」の企画・改善を推進します。アジャイル開発プロセスを重視し、手作業による概念検証(PoC)も積極的に行い、市場の反応を早期に捉え、継続的なサービス改善に繋げます。

  • 技術開発部

    「イエリーチ」の開発と安定運用を担います。AI技術の研究開発、不動産DXに不可欠なデータ収集基盤の構築・運用、そして堅牢なセキュリティを確保したシステムインフラの整備を推進します。最新技術の導入と実用性の高い機能開発を両立させ、継続的なサービス価値向上を目指します。

イエリーチ事業部と技術開発部は、技術管掌役員の指揮のもと、定期的な会議や情報共有を通じて密接に連携。ユーザーニーズに基づいた迅速なサービス開発と、技術的実現可能性を踏まえた現実的な事業計画を両立させ、全社一丸となってDX戦略を力強く推進してまいります。

5.人材確保と教育

経営ビジョン実現に向けたDX戦略の遂行には、最先端技術を駆使し、変革を推進する情熱とスキルを持った人材の獲得と育成が重要です。当社は、事業成長を支える強力な人材基盤を構築するため、戦略的な採用と体系的な育成を推進しています。

  • 中期人員計画と戦略的採用

    中期人員計画に基づき、特にAIエンジニア、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、DX推進リーダーといった専門人材の獲得に注力しています。当社の技術開発部は、生産性の高いエンジニア組織として社外からも評価されており(例:Findy Award 2024)、当社の理念やビジョンに共感する優秀な人材を惹きつける大きな魅力となっています。多様なバックグラウンドを持つ人材が最大限に能力を発揮できる環境を提供し、共に未来を創造する仲間を積極的に求めています。

  • 人材育成

    従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、DX推進の原動力とするため、四半期毎に明確な育成計画を策定し、個々の成長を支援しています。階層別研修、AI活用研修、OJT等を組み合わせた体系的なプログラムを整備。全社員のDXリテラシー向上を図るとともに、資格取得支援制度や定期的なキャリア面談を通じて、社員の主体的な学びと成長を促進し、自律的にDXを推進できる組織文化を醸成します。

6.サイバーセキュリティ対策

お客様に安心してサービスをご利用いただくため、サイバーセキュリティ対策を経営の重要課題の一つと位置づけ、情報セキュリティ管理(計画)、情報セキュリティ推進(運用)、情報セキュリティ監査(点検・改善)のPDCAサイクルを回しています。

計画については、情報セキュリティ管理規程、個人情報保護規程、リスク・コンプライアンス管理委員会規程に基づいて管理計画を策定しています。運用については、情報セキュリティ部門主導のもと、サイバーセキュリティリスクを把握し、セキュリティ対策の強化を推進しています。点検・改善については、情報セキュリティ監査を実施し、指摘事項に対してフォローアップ監査を行っています。加えて、年に一度、社外の専門セキュリティ会社による脆弱性テストを実施し、検出された脆弱性に対して迅速に対応・改善することで、システムの客観的な安全性評価と継続的なセキュリティ強化に努めています。また情報セキュリティ管理の実施状況を四半期ごとに開催されるリスク・コンプライアンス管理委員会に報告し、経営層にて情報セキュリティの管理・監督を行っています。

さらに、全社員を対象とした情報セキュリティ研修を計画的に実施し、セキュリティ意識と知識の向上を図っています。研修内容は、セキュリティの基礎、サイバーセキュリティ脅威と対応、セキュリティポリシーとルールの理解など、年度ごとに研修計画を策定しています。

これら施策により、全社一丸となって情報資産を守り、お客様からの信頼に応えてまいります。